ファイターズの2018年シーズンを振り返る ④
ファイターズの2018年シーズンを振り返るの4回目です。
前回の回はこちら→
◇清宮はまだ4番打者にはなれていない◇
よく僕の耳に入ってくるのだが、「もう中田が4番じゃなくていいよ!」と言うご意見が多く聞かれる。
では現状誰が打てるかと言えば、レアードくらいか…
近藤はアベレージは残せるが長打と言う意味では寂しい、大田泰示も長打に魅力はあるが、三振か長打かと言う打者に4番を任せるのはあまり好ましくない。
将来的には間違いなく清宮幸太郎が打つことになるだろう。
昔、現在守備走塁コーチの金子誠が「普通の打者が打った得点は返ってくる(返せる)が、4番に取られた得点は返ってこない。」と言う表現をしていた。
まさにそうだなと、膝を打ったものだが、どういうことか…
4番に期待されるのは、勝負所での一打だ。
その打席で打てば勝てるが打てなければ負ける。そう言う運命的なものを背負っている打順なのだ。
最近は、少し崩れつつあるが、1番は出塁率が高く走力に長けている人、2番が堅実な繋ぎができて、3番打者が巧打者と言うのが一般的な打順の組み方だ。
要は、4番目の打者に打点をお膳立てするような打順になっている。
これも一つの野球の流れだ。
その流れを掴むも渡すも4番の仕事次第ではあるが、中田はそう言うものを持っていると思う。
現に勝利打点数は14打点(10/5現在)でチームトップだ。次は大田泰示の12打点。
※勝利打点=公認野球規則上の定義は無いが、チームが最後に勝ち越した時に記録される打点のこと
では標題の清宮はどうか?
チームが苦しい時に、起死回生の本塁打をよく放った印象がある。しかし、投手陣が逆転され、勝利には結びついていないのだ。
ちなみに清宮は今年の勝利打点は0打点(10/5現在)である。
これを偶然とみるかどうかは別として、勝利に直結していないというところを見るとまだ4番打者としての才覚を発揮していないと感じる。
彼は高卒1年目としてはよく頑張っていると思う。打撃練習を見ていると大谷翔平に匹敵するほどの非凡さを感じるし、7本塁打なんてなかなかできることではない。
今は弱点もあるし、勝利に結びつかないホームランも多いけど、必ずなくてはならない4番打者になると信じている。
そして、今年のファイターズの4番はやはり中田翔だったと改めて感じた。
◇何がこの1年足りなかったのか◇
では、ファイターズには今年何が足りなかったのか…
僕は一言で言えば、投打のバランスだと思う。
野手が1点も取れなければ、投手は1点も取られてはいけない。逆に投手が10点取られたら、野手は11点取らなければいけない。
野球のルールと言うはそう言う定義だし、そう言う信頼関係が無ければチームとしては勝てないと思う。
戦力的に見れば、本当によくやったと個人的には思う。ただ、試合を見ていて思うのは、その中でも勝てる試合が山ほどあったのに、勝ちきれなかった。
みなさんは以下の数字を見て、何を感じるだろうか?
ファイターズは得点と失点の差がわずかプラス1点…
(残り試合の結果によっては失点の方が多くなる可能性も…)
どれだけ僅差のゲームがあったかは単純計算ではあるが想像できる。投打ともにあと一歩及ばなかったゲームが何試合あったかの裏返しでもある。
規定投球回数に達した2人投手成績とチームの成績を見ると、この二人はもっと勝っていてもおかしくない数字だと感じた。
単純な計算では推し量れない部分は大きいが、マルティネスの数字は少し気の毒な気がする…
これは数字ではなく、僕の印象ではあるが、中盤から終盤にかけて投手が失点した結果、反撃及ばず、もしくは反撃の気力を奪われるような点差に開いてしまうことが多かった気がする。
なにぶんにもチーム打率が.250なので、西武のように反撃する力は大きくはない。
それが、チームが7つの貯金に対して、得失点差が1点と言う数字に表れているのではないかと思う。
僕がこの得失点差の数字を見たとき、悔しい試合が多かったが、よく貯金7つの3位と言う位置になったなと…
一言で片づけるのが良いかどうかわからないが、まさに
投打のバランスが良ければもっと上の順位に
昇れたのではないかと感じてしまった。
今回はここまで→