野球観術

野球や組織論はいつだって愛情から始まる

代打の神様 

 

年の瀬になり、クリスマスが来てキリストと言ういわゆる神様をお祝いするイベント!

晦日、年越しそばを食べて、神社に初詣でお参りに行く。

楽しいイベント続きですが、いずれも神様を礼拝するイベントと言う意識はあまりにも薄いですよね(笑)

 

余談ですが、クリスマスに食べる七面鳥の文化はクリスマス発祥のドイツでは無く、アメリカだそうです。現在はその文化は薄れ、ローストチキンを食べる習慣から、フライドチキンやオードブルに変わり、家族から友人や恋人と過ごすものに変わりつつあるようです。

筆者は野球を観ながらローストチキンをほおばる予定です(笑)

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さてさてそんな話はさておき、今日はそんな神様のお話です。

みなさんは代打の神様と言えば誰を思い浮かべるでしょうか?

僕は、阪神タイガースの在籍した八木裕選手です。

そこから阪神は後位継承者がいて、和田選手、桧山選手、関本選手、今年は原口選手が代打で大活躍しましたよね!

(原口選手は代打成功率.404で代打安打数が23安打と驚異的数字)

甲子園球場に代打神社と言う名所を作っても面白いかも(笑)

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今回はこのデータをもとにお話の裾野を広げていこうと思います。

 

12球団の代打成功率の一覧です。

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やはり、原口選手の活躍もあり、阪神は突出した代打成績ですよね(笑)

 

そして、日本ハム(.170)と巨人(.179)の代打成功率の低さは意外でした。

日本ハムは今年引退した、矢野謙次選手が一軍に居なかったこともあるものの、少ない好機をモノにして得点しているイメージが強いだけに、こんなに低いとは思いませんでした。

 

巨人は、控えの選手の打力も高く、DH無しで代打のケースが多く、それなりに打ってるのかと思いきやまさかこんなに低い成功率とは…

 

これはチーム単位の数字ですが、個人の数字の累積がチームの数字になるのはご承知の通りです。

では、どう言う人が代打の神様なのか…

 

もちろん代打の神様と言うタイトルがある訳では無いので、この数字が“神様”と言う定義づけはできません。

パワプロなんかは代打成功率の数字で、“代打〇”とかをつけたりすると思いますが、代打には基本的に2つの考え方があると思っています。

 

  • チャンスメークをするための代打
  • チャンスで登場し走者を返すバッティングを期待する代打。

 

僕はこの②で多く打った選手が、“神様”と呼ばれるものと思っていますが、

原口選手の成績はどうでしょうか?

代打成功率=.404(57-23)

得点圏打率=.455(33-15)

チャンスにも強く、代打成功率も高い。彼はまだ若いので、代打専門と言うのはもったいないと思いますが、この数字があと何年か続けば、まさに代打の神様の称号を得るにふさわしい選手であると思います。

ちなみに12球団の平均の代打成功率は.224なのでいかに原口選手がすごいかが分かりますね。

 

 

パ・リーグよりもセ・リーグの方がチームとしての代打成功率は下がると思います(投手の打順で浅いイニングで交代する場合、打力の弱い選手も代打で出てくるため)が、代打でかつチャンスに強い選手(=代打の神様)が、ベンチに1人いるだけで野球が大きく変わることは間違いないと思います。

 

 

それはDH有無に関わらず、相手投手の継投にも影響を及ぼす上に、チームとして攻撃のイメージが描きやすく、選択肢も増えてきます。

具体的に言えば、終盤に自チームがビハインドでも、チャンスを作れば、“神様”が走者を返してくれるイメージを描けるし、“神様”へ繋ぐための作戦や代走の選択肢が増えると言う意味では相手にもプレッシャーをかけることが出来ます。

 

チームの代打成功率が一番低かったファイターズは

田中賢が38打数9安打.237で最も代打の打席数が多く、次いで鶴岡が33打数8安打.242とパ・リーグ平均の代打成功率が.229であることを考えると、よく打っていると思います。

 

代打には多くの経験が必要と言われます。現にファイターズの上記2人の選手はいずれもベテランと呼ばれる選手です。

 

若い選手でも代打中心の起用で、打ちまくってレギュラーを獲得する選手も多くいます、そこで押し出された選手が代打の神様としてベンチに控えているチームこそ、本当に強いチームだと思います。いわゆる世代交代や新陳代謝と言う言葉にはなると思いますが、代打にはそんな要素も含まれていると感じます。

 

ここぞの場面で打席に立つ“神様”!それを祈るように応援するファン!

試合の中の代打の意味あいを感じながら野球をみるのも少し野球観が変わるかもしれませんね。

 

ファイターズにも新しい神様が舞い降りて来ないかな←小声