野球観術

野球や組織論はいつだって愛情から始まる

恋女房

 

新年あけましておめでとうございます。

本年も、“野球観術”をよろしくお願いします。

 

正月に実家に帰ると、親宛に親戚の人から電話があったりして、「うちの息子は結婚もせず…」と言う会話が聞こえてくる…

大きなお世話だと思うが、周りを見ていると結婚している人ばかりだし、何も思わない訳では無いが、結局は野球につながってしまい、

「(自分にとって)良い奥さんって…」

「う~ん…」

「女房ね…」

「女房役か…」

 

と言うことで、今日はそんな野球で言う“女房役”であるキャッチャーについてです。(笑)

 

最近は、正捕手といって140試合以上マスクを被るキャッチャーが減ったと言える。

いわゆる併用と言う形で、複数のキャッチャーでシーズンを乗りきるチームがほとんどだ。

 

日本一になり、日本シリーズMVPになったホークスの甲斐ですら、133試合出場の363打席で規定打席未到達だ。(二番手の髙谷が73試合の57打席)

 

以前にクライマックスシリーズの時に女房役について記述した内容がこちら↓

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

 

では果たして、2019年シーズンどう言う捕手が最高の女房役になるかも含めて、真の恋女房について書いていこうと思う。

 

2018年シーズンを見ていると、打高投低の傾向にあり、セ・リーグパ・リーグともに優勝チームは打撃を全面的に押し出した野球を展開した。

日本一のホークスも本塁打数はリーグ1位だった。

 

そんな捕手にとっては、苦労が絶えないシーズンになるだろう。

リード面において、昨年の数字が出ている以上、打たれることを覚悟しなければならないが、職業柄、打たれることを良しとしない上に、ボールを投げるのは投手と言う自分の力ではどうしようもない部分が多い。

名捕手と言われた野村克也監督、昨年亡くなられた闘将星野仙一監督も投手が打たれたことに関して、捕手を叱りつけていたのは有名な話だ。

理論派である元捕手も情熱派であった元投手も、“打たれればキャッチャーの責任”

元捕手で、ユニークな解説でおなじみの里崎智也氏は「キャッチャーが要求したボールがしっかり来て打たれたらキャッチャーの責任。それ以外は投手の責任」としている。

 

ただ、両者に共通していることは

「投手に投げる能力の無いボールを要求するのは捕手としてはダメ!」

としている。

外角低め(原点)へのストレートを投げるコントロールの無い投手にそこを要求して、押し出しになった。

変化球のコントロールが不安なのに、満塁の場面で要求してホームランを打たれた。

「要求したのに投手が投げきれなかったのが悪い」とキャッチャーが言った瞬間、上記両監督からは、お説教や鉄拳が下される。

 

話は逸れるが、野球は不平等を教えるスポーツであると栗山監督は言っている。

また、里崎氏も野球ほど不平等なスポーツはないとしている。

栗山監督の話は奥が深いので、割愛するとして、野球は球場の広さが違ったり、フィールドが異なる珍しいスポーツであると里崎氏は言う。

こんな数字がある。

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2018年シーズンのパ・リーグのチーム別の被安打、被本塁打、被本塁打の占有率、UC本塁打(※あるサイトで独自の計算で出している数値で、所謂勝負所の場面での打席結果を出している数字)比較のため2017年シーズンもつけておきました。

 

ソフトバンクが最も被本塁打が多い。ホームランテラスの影響でホームランの出る確率が上がるからだ。

今年から、ZOZOマリンもラグーンができるため、本塁打の数が増える可能性が高い。

 

でも、野球は不平等なスポーツだ。

バッテリーとしては、本塁打を打たれてはいけない。

「球場が狭いのであれば、そう言う配球をしなければいけない。」

キャッチャーは、球場のせいにも投手のせいにもできない。

打者のレベルも上がっているし、昔に比べてボールも良く飛ぶようになっている。

 

そしてレベルの高い、巨人の菅野のような投手をリードするのは簡単であると言われる。

要求したところにボールが来る上に、捕手が配球を間違っても、ボールに力があるため簡単には打ち返されないためだ。

 

さもあれば、要求したところにボールが来なくても、ボールに力が無くても、打者を打ち取る術を持つ捕手が最も名捕手であり、最高の女房役である。

 

書いていて思うが、捕手って本当に大変なポジションだと思う。

こんなに理不尽な仕事を持っている上に、盗塁阻止率に打てる捕手が居ないと言われる。

ケガも多いポジションだし、わがままな投手の精神的なケアもしなければいけない。

 

僕が考える最高の女房役とは、上記の被安打のうち被本塁打を占める割合が低い“捕手陣”

と考える。

不平等なスポーツとは言え、本塁打は打者がしっかりスイングできなければ出るものでは無いし、それをさせないのが捕手の仕事だと考えるからだ

2018年シーズンは、その数字が一番低く(9.7%)出場試合数が多かった、ファイターズの鶴岡・清水の二人が、最高の女房役だったと数字上は思う。(要素は他にもたっぷりありますが…)

 

もちろん優勝したチームのキャッチャーが最高の捕手ではあるが、2019年シーズンの投手にとっての恋女房はこの数字で決めようと思います(笑)。

ホークスの甲斐や、マリーンズの田村は大変だよな…小声

 

 

あ~これを書いていると思う。

奥さんにこんなに負担をかけるなんてできないから、もう少し投球術ならぬ“野球観術”を上げないと結婚はできないなと(笑)

 

そんな訳で、改めまして今年1年間よろしくお願いします。

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※画像は僕の女房役(野良猫)です。