野球観術

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オープン戦をどう見るか

いよいよ球春到来!

先週末から、プロ野球のオープン戦が始まり、2回目の週末を迎え各チームいろんな思惑を持ちながら、実戦に入っている。

 

スポーツ紙の報道で試合結果や、さまざまなニュースが舞い込んで来ますが、みなさんはどのような視点で、オープン戦を観られているだろうか?

 

そんなオープン戦をどう観るかを個人的な主観ではあるが、今回はこのテーマで更新をしようと思う。

 

◇オープン戦の位置づけ◇

オープン戦は基本的に、シーズンに向かって実戦を戦いながら調整をしていく舞台であることは共通の認識としてあると思う。

実際のところ、開幕に照準を合わせているのか、1年間トータルで考えるための実戦なのか、もっと言えば数年後も見据えたものなのかは、各チームによって考え方は異なると思うが、その年のシーズンへ向かって時間を積み重ねていくことには変わりはない。

 

なので、オープン戦の位置づけは、“シーズンまでの調整期間”と言う定義として話を先に進めていこう。

 

◇結果をどう観るか◇

 

各球団、若手を起用して結果を残したり、トレードなど移籍してきた選手が活躍すると、積極的に報道される。

また、昨年のシーズンの結果(順位)とオープン戦の勝敗が逆転してくると、「今年は期待」・「シーズンに暗雲」なんて文字が紙面を踊る。

 

シーズンの開幕を楽しみにしながら、オープン戦の結果に一喜一憂しながら見ている我々はどの部分を見て期待に胸を膨らませればいいでしょうか?

 

◇オープン戦の勝敗は関係ない?◇

昨年のオープン戦の成績と、シーズンの順位表を並べてみた。

 

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オープン戦の勝率をリーグ別にソートすると、レギュラーシーズンの優勝チーム(広島と西武)は5位と言う結果だった。

これを見ると、オープン戦の勝敗はシーズンと直接は関係ないと言えるかもしれない。

 

チーム力の非常に高いソフトバンクに関しては、6位と言う結果だ。

 

そう見ていくと、やはりシーズンを戦いながら、チームとして戦う形を作っていると言う印象が伺える。

 

と言うことは、

 やはりオープン戦に定められる照準は、シーズンの開幕戦であり、そこから約1ヵ月間の戦いを想定したものだと思う。

合わせた照準に向かって行く過程が、オープン戦の勝敗と言う結果になっているとすれば、結果よりも課程を本当に重視する期間なのではないだろうか…

 

◇その照準に向かう過程をどう見る?◇

 

練習試合やオープン戦の序盤をどう観るか!

と言うのは僕の中にいくつかあって、序盤は

投手は投げたいボールを投げる。

打者は打ちたいボールを打つ。

と言う視点で見ている。

だから結果を残すと言うより、自分のやりたいことをどれだけ試せるかと言う考え方だ。

 

そして、開幕投手が決まり、ある程度最初のローテーションが決まってくると、開幕からの逆算で選手起用をする段階に入る。

先発投手はイニングを増やしたり、中継ぎ投手は連投に慣れさせたりする。

打者は、打順やポジションとの兼ね合いで起用する選手が絞られてくる。

 

そして開幕の2週間前になると、大きく変わることがある。

それは、

選手がやりたいことからチームがやりたいことに主眼が変わってくると言うことだ。

投手は投げたいボールから、打者を打ち取るための配球に変わっていく。

打者は、1点を取るための打撃へと変化する。

 

オープン戦序盤は、投手が有利で打者が不利とよく言うのは、打者の目が投手に慣れていないからだ。

中盤になると目が慣れてきて、打者が有利になる。

そして終盤になると、打者が圧倒的に不利になる。

野球の原則だが、投手がボールを投げなければプレーは始まらない。

投手が投げた球を、打者が受け身になって、バットと言う道具を使って打ち返さないといけない。この原則に、打者に打たせない配球が入ってくるので、オープン戦終盤に打てなくなったり、シーズンに入ると全く打てなくなる若手や新外国人がいるのはそのためだ。

 

開幕と言う照準に行く過程で、各チームでやれる野球、

すなわち点取りゲームになっていくのだ。

 

だから

①序盤は、投手が持っているで球種でストライクや空振りが取れるか、打者は来たボールをスイングができるか、

②中盤はそれを思うように結果に繋げれらるか、

③終盤は、点取りゲームについていけるか、

と言う視点で見ていくと面白いかもしれない。

 

ゴールデンウィークまでのシュミレーション◇

オープン戦で点取りゲームができるようになっても公式戦で開幕ダッシュをできるかはまた別の話にはなるが、首脳陣はオープン戦の過程でいくつ(何個)シュミレーションができたかが、ゴールデンウイーク以降の戦いに大きく影響すると思う。

打順や打撃での作戦などは特に見ていると「あっ!」と思わされることも多い。

それもオープン戦を見る要素としては十分に価値がある。

 

◇残り1か月◇

開幕まで1カ月を切り、熱気も上がってくる中で上記ような視点でオープン戦を見てはいかがでしょうか?

 

と言うことで久しぶりの更新になってしまいましたが、今日はここまで!!

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