どくしょかんそうぶん その1
スポーツ紙の記事に、西武:辻監督の本の重版が決定したと言うのが載っていて、過去にこんなブログを書いたこともあって
読んでみようと思い、せっかくなので読書感想文としてアップしようかなと…
僕の辻監督の印象については、過去のブログを参考にしてもらえると幸いですが、
のチームで現役をしている印象しかない。
YouTubeでこんなのがあったりして、すごい選手だったという人づての情報しかない。
https://www.youtube.com/watch?v=dqpTSAjFUCI
率直な感想は、
栗山監督の本に比べると格段に読みやすく簡単に書いてあるなと。
大まかに言うと
過去に、選手・コーチとして仕えた監督の特徴やその長所を生かして、今の監督の仕事に生かしていると言うこと。
今の若い人に対してどう接するかを今の西武の選手に当てはめ、ビジネスマン向けにも大切なことを訴えていると言うこと。
一生懸命に自分自身が取り組んだ経験が指導に生きると言うこと。
辻監督自身がネガティブな性格で、そう言う面で苦労してほしく無いと、コーチ時代から意識して指導をしてきたと言うこと。
僕が一番共感できたのはこの部分だったのだが…
西武ファンならずとも非常に分かりやすく書いてあるので、読書初心者には非常にオススメです。
辻さんが日本通運から26歳で西武に入団した時の監督が、広岡達郎監督で、その後森祇晶監督の下でプレーしたのは知っていた。
僕がこの本を読んで意外だったのは、森さんの管理野球のイメージが強かったが、広岡さんの管理野球に比べると、非常に自由な雰囲気で真逆の監督だったと書いてあったことだ。
その後、ヤクルトに移籍して、野村克也氏のもとで現役を続け、中日で2軍監督そして1軍のコーチに就任してからは落合博満氏の下で、この2人の下で得た経験が大きかったと記されていたが、この2人の本は、それこそボロボロになるまで読んだので、その内容が非常に要約されているなと感じた。
森さん、野村さん、落合さん、に共通しているは、時代の流れをしっかり捉え、選手との関係を作っていることだ。
いずれの監督もいわゆる“時代錯誤の古い部分”を持ち合わせながらも独自の理論でその時代にマッチする組織を作り上げている印象がある。
辻監督はそれを今の西武で実践して、昨年はリーグ優勝を成し遂げた。
辻監督に関するブログの標題にもなっている“涙の理由”も、ちゃんと記されていて、自分の予測は大方当たっていた(笑)
本ではサラッと成功体験として書いてあったが、上司として部下のダメな部分をどう考えるかについては、非常に考えさせられる内容であった。
人間だから感情に任せて怒りたくなることもあるし、我慢をしていても雰囲気でそれが伝わってしまうこともある。
今はサラリーマンから離れているが、僕が上司の立場にあるときは、前提として「自分には能力が無い分、人の長所が大きく見えて、短所には寄り添うことができる。」と言うのがあった。
それでも自分に意に反してできないことがあると、怒りを押し殺すことがなかなか出来なかった。
経験をしていく中で、そういったことが出来るようになると、この本にも書いてあったが、経験を積み重ねていくと、次のステージが待っていて、またそれに悩むことがあるのもまた事実だ。
「そんな時は部下と一緒に成長していけばいい。」
辻監督の人柄が出ている素晴らしい1冊だと思う。
そんな上司像の1人としてシンプルに書き記されたもので、ブログを読んで、この本を手に取ってくれる方が1人でもいれば幸いである。