野球観術

野球や組織論はいつだって愛情から始まる

吉 田 乃 星 未 輝 (ファームレポ)

 

秋雨前線が日本上空に停滞しているにも関わらず、ここぞとばかりにファームの試合を観に行く日は好天と言う、晴れ男ぶりを発揮する筆者です。

甲子園観戦では、台風を追いやり、いつもは単独で観に行くファーム観戦も今回は仲間と観に行くこととなり、秋雨前線を跳ね除けると言う・・・

野球の神様本当にありがとうございます!!

 

と言うことでファームレポです!

 

2019年8月31日 @戸田球場

 

東京ヤクルトスワローズ VS 北海道日本ハムファイターズ

試合時間:3時間50分

 

  1 2 3 4 5 6 7 8 9  10 11 R H E

日 0 0 0 1 1 1 0 0 3   0   0     6 13 1

ヤ 1 0 1 1 0 0 2 0 1   0   1×   7 10 0

勝 屋宜

負 立田

 

<戦評>

ヤクルトは2番塩見の2打席連続を含む、3本のソロホームランで日本ハム先発吉田輝から6回までに3点を奪うも、日本ハム打線は万波のホームランなどで同点とする。

7回裏、疲れの見え始めた吉田輝から、塩見の今日4打点目となる2点適時二塁打で勝ち越す。

しかし、9回表から登板したヤクルト五十嵐がこのリードを守り切れず、3点を奪われ日本ハムが勝ち越しに成功するも、日本ハム田中豊が味方のエラーから失点し、延長戦に突入。

ヤクルトは10回、11回と日本ハム打線を三者凡退に退けると、11回裏に9番宮本のサヨナラソロホームランで両チーム6本のホームランが飛び交う空中戦に終止符を打った。

 

<今日のMVP>

2打席連続本塁打を含む4打数3安打4打点4出塁のヤクルト塩見選手!

前回の鎌ヶ谷のファームレポでもMVPに輝き、1軍では結果が出ずに苦しむもファームでは無双状態。

前回同様、全方向に長打を打ち分け、11塁打と文句のつけようのない結果。

こう言う選手が1軍で結果を出し報われる日を願うばかりだ。

 

<今日の独り言>←今日は野球をよく知っている仲間と観戦していたので、全然独り言じゃなかったですが…(笑)

 

吉田輝(6回2/3 107球 8安打5失点5自責)

生で彼を観るのは、昨年の甲子園の2回戦以来。(かなのーフィーバーが起きる少し前)

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ボールの質、身体の状態を含め、去年の今頃の方がずっと上と言う感想。

昨年に比べ、下半身の粘りが無く、リリースポイントが頭の位置から離れすぎている印象。

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良い時は身体が沈み込んで、叩きつけるような腕の振りから、ホップするようなストレートを投げていた。

これは、相手がプロの打者である以前に、思うように身体が使えず苦しんでいる様子だ。

環境の変化や性格的にお山の大将で居られないなどの気持ち的な部分も大きいだろう。

変化球でかわす投球が目立ち、ストレートも走っていなかったが、7回のピンチで塩見にストレートで立ち向かっていく姿は非常に良かったし、

その結果として打たれたことは全然悪いことでは無いと思う。

マスコミや、にわかファンは、いろいろ言うだろうが、潜在能力を評価しての高卒選手だ。

今すぐに輝きを放てなくても、焦ることは無い。

と言うことで、“吉田の星未だ輝かず”と言うタイトルにさせてもらった。

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酷使される中、休養を兼ねたファーム調整なのにイニング跨ぎをさせられると言う…

しかし、そんな中でも最高の投球を披露し、打者4人に対して3奪三振と無双状態。

ボールの伸び・キレともに相手打者を寄せ付けなかった。

 

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田中豊

難波のエラーからの失点で自責はつかないが、外野へ鋭い打球を連続で打ち返される。

1軍のマウンドは程遠い…

 

高濱

6打数4安打2打点で9回に同点のタイムリーを放つ大活躍!

8回表に1死2・3塁の三塁走者として迎え、淺間が放ったライナー性の飛球でセンターがダイビングキャッチでアウトにするプレーでホームに生還できず、ボーンヘッドと言わないまでも走塁ミスがあった。本人は塁上で反省していたし、その後の9回の打席でそれを見事に挽回するあわやホームランと言う2点適時二塁打を左中間に放った。

こう言うプレーこそ、評価をしてあげたい。チームが勝つためにミスを取り返すことができる選手はどこかで報われると信じている。

そんな高濱がファイターズの今日のMVP!

 

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万波

個人的には今年、もっとも成長を感じている選手。

今日も、ヤクルトの原樹理と言う一戦級の投手の初球を振りぬきバックスクリーンへのホームランと、五十嵐からは一時、勝ち越しとなるタイムリー。

まだまだ、やるべきことは多いとは思うが、こう言うレベルの投手から殊勲打を放ったことを一つ一つの自信として積み重ねていって欲しい。

 

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淺間

ケガから復帰し、8回の代打から登場。状態は万全では無いとは思うが、彼の1軍復帰がカンフル剤になることを祈る。

 

谷口

レベルは1軍の選手、打撃・走塁はファームのメンバーの中では群を抜いている。

ただ、守備で捕れないと判断した打球を全力で追わなかったり、アウトになる可能性があるのに全力で返球しない姿勢は、若手の手本としてよろしくない。

 

 

田川

前回の登板を見た感じでは、制球難が目立ち期待薄だったが、先発して5回5安打2失点7奪三振と好投。

伸びのあるストレートとフォークの高低を使った配球で、試合を作った。

もう少しまとまりが出てきて、継続出来れば1軍への切符も…

 

風張

不運なヒットもあったが、重量感のある真っすぐで打者を押し込んでいた。

1軍で連投に耐えうるタフネス右腕にはこれからも頑張ってもらいたい。

 

五十嵐

9回から登場し、0回2/3を5安打3失点…

実績のある投手としてはあまりにも残念な結果。

チームがそれで負けないところが、彼の強運とは思うし、これが彼の実力とは思えないが、

今日のワースト選手と言わざるを得ない…

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寺島

1回と1/3を投げ無安打無失点。

乱調の五十嵐の後を受け、勢いのあるボールで、完全に日本ハムに傾きかけていた流れを引きもどした。

影の勝利投手と言っても良い選手だった。

潜在能力は誰もが認めるところ、1軍の先発ローテ争いに割って入りたい。

 

吉田

前回も粘りのある打撃で目を惹いたが、今日も2安打の活躍。

追い込まれても簡単にアウトにならず、守備も守備範囲をしっかり裁いていた。

1軍の遊撃手争いに入ってもおかしくないと思わせる選手だ。

 

<今日のヤジ>

今日は特に楽しいヤジが無かったので、別の角度から…

今日の球審の野田さんは、不可解な判定は一切無かったが、ボールのコールが小さかったり、カウントのコールが無かったりと、

試合をコントロールする球審だけに、ちょっと残念な雰囲気となった。

なので、こちらで少しコールの後押しをしておきました←

 

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野田球審←ネットがやはり邪魔…

 

ヤジとは関係無いが、日本ハムに野村が試合前の守備練習で後方のフライを追いかける際に転倒…

最初はふざけているのかと思いきや、リアルな負傷…

病院に行ったかは不明だが、いらぬところでケガをするとか、本当に辞めて欲しい…

 

 

<感想>

野球をよく知っている人たちと観るファームはまた格別ですね(笑)

両軍通じて23安打、6本の本塁打が飛び出す打撃戦。

両チームとも守備も安定していて、空中戦の中にあっても締まったゲームだった。

 

独り言でも文字数を割いたが、吉田輝をゆっくり観れたことは収穫だった。

もともと体格に恵まれた選手でもなければ、バランス感覚に優れた投手でも無い。

投手としての才覚と、唯一無二のストレートが評価されプロの門を叩いた。

決して怪物気質の投手で無いことを考えれば、ここで大きな結果を出せないことはむしろ普通のことではないか…

 

1軍が最下位に転落したこんな日にも若い選手は着々と成長している姿を観ると、まだまだファイターズの将来は明るいなと感じる1日でした。

 

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吉岡コーチと談笑する、僕が尊敬する橋上コーチ←万波を見て何かを話している様子でした