野球観術

野球や組織論はいつだって愛情から始まる

ファイターズのシンデレラボーイ

 

スポーツ紙の記者並みに鮮度を追求しようとする筆者です。

 

さてさて、興奮冷めやらぬ間にこの記事を書いてますが、今日の主役は何といってもこの人ですよね!?

 

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5打数3安打3打点

プロ初本塁打

プロ初のサヨナラタイムリーを放ち、ファイターズのシンデレラボーイになりつつある野村佑希!!

 

普段、Youtube 配信している、まさしさんとオンライン解説をしていて、大興奮でした(笑)

 

さてさて、野村に関する過去の記事を紹介しつつ、野村の凄さを徹底解説します。

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

要点は、守備には不安があるものの、打撃に魅力がありスタメンで使うべきだと言う内容だ。

 

野村に対する“野球観術”は

 

①懐が深くインコースに強いこと

②そのインコースを呼び込む

(投げさせる)ことが出来ること

③バットが縦に出てきて強く振り抜くことができること

 

です。

 

野村の1打席目、前の回にサードへの強襲のあたりを三塁のファールグランドに弾いてしまう失策を犯し、それがH栗原のツーランに繋がってしまった後の打席。

 

ストレートを3球続けられ、1ボール2ストライクと追い込まれてしまう。

バンデンハーク‐甲斐のバッテリーはナックルカーブをボールゾーンへ投じた。

 

それを、野村はフルスイングでカットした。

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このコースをカットする技術の凄さ…

 

これだけでもすごいのに、もう1球同じボールが来て、それもフルスイングでファール。

150km/h以上のストレートで押し込まれた後、あの変化の大きいナックルカーブを同じタイミングでファール出来る技術は凄い。

これが②の得意のインコースを呼び込むことが出来る技術だ。

 

そして、6球目のインコースの難しいストレートを③バットを縦に出して①クルっと回って

レフトスタント中段に持って行った。

 

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このコースを打つとは…何と言う…

 

Youtube の生配信でも野村の特徴や結果が出ていなくても、打席内容が良いと言う話はしていた。

 

これが結果となったことは本当に嬉しかったし、栗山監督ではないが、少し目頭が熱くなってしまった。

 

そして、今日の野村はこれでは終わらなかった。

 

清宮のツーランで1点差に詰め寄り、余韻が残る中、野村はセンターフライに倒れるものの、「ランナーが出れば野村にもう1回打席が回りますよね?」と言う話をしていた。

(実は清宮が打ちそうと言う話もここで出ていたがそこは割愛)

 

9回裏、先頭の近藤が四球で歩くと、4番の中田はインコースのボールを詰まりながらレフト前に落とした。無死一二塁

実はこの中田の打席でサヨナラの布石みたいなものがあったが、これは後程…

 

渡邉が送りバント失敗で1死一二塁となり、6番の清宮はボテボテの一ゴロ。

 

仮に、渡邉が送りバントを成功していたとしても、清宮は申告敬遠だった可能性が高かった。

(前の打席でホームランを打っていることや、清宮の状態が少しずつ良くなっていたこと)

 

それを考えると2死二三塁の状況は最高のお膳立てとなった(2死一二塁だと外野が前進守備を敷かない可能性があった)。

 

そして回るべくして回ってきた野村の第五打席

 

初球はアウトコースカットボールをフルスイングでバックネットへのファール。

森‐甲斐のバッテリーはまずは外郭への目付を最高の形で入った。

もちろん、森がこの日一番、キレ、制球ともに良いボールであり、ファールを打たせたと言うことで、入りとしては最高だったが、これを1球目からフルスイング出来ることが並みの選手じゃないと感じていた。

 

オンラインの解説の中で、「(僕が甲斐なら)次はナックルカーブですね!」と言う配球予想をしていた。

逆に言えば、野村にはそれを頭に入れておいて欲しかったというのがあって出た言葉だが…

 

根拠は2つ、

一つは、外角球のあと上下で目先を変えると言う意図

二つ目は先程出てきた中田の打席で、インコースを森が攻めきれていなかったこと

 

があった。

 

野村の1打席目のホームランを見れば、インコースに強いことはバッテリーが実感しているから、インコースは、よほど厳しいところへ投げないと」と言うプレッシャーを、このカウントでかけるのはリスクだと感じたからだ。

 

結果、甲斐はインコースのストレートを要求

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ボールは真ん中へ入って、野村は完璧に捉え、センターのフェンスを直撃するサヨナラタイムリーとなった。

 

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これも野村がインコースを呼び込む形となった。

もちろん、バッテリーはインコースの厳しい球を挟んで、外角のカットとフォークで仕留める算段だったと思うが、野村の技術が一枚も二枚も上手だった。

 

何せ、高卒2年目であの森のストレートをセンターのフェンスまで打ち返してしまう上に、バッテリーにインコースを投げさせると言う、ホントにとんでもない選手だ。

 

僕の故郷である埼玉県の高校出身で、埼玉県に夏の大会で初めての優勝旗をもたらしてくれたメンバー(当時は2年生)の1人である上に、通算で90試合以上甲子園で試合を観てきた中で、最後に観れたのが地元埼玉県代表であり、野村が3年生の時の花咲徳栄と言う何か縁みたいなもの感じていて、今日は本当に感動しかない(泣)

 

今日はみんなで喜べたし、ホント最高!!

ナイスバッティング!!

 

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