野球観術

野球や組織論はいつだって愛情から始まる

ファイターズ2019年シーズンを振り返る(③センターラインと指揮官)

この度、台風19号によって関東甲信越・東北地方は甚大な被害を受けました。

被害に遭われた方には1日も早く平穏な日々が来ることを祈るとともに、亡くなられた方にご冥福をお祈り致します。

 

台風が接近・上陸した日は終日、河川が増水する映像を見て、「なんとか持ち堪えてくれ!」と祈り続けました。

 

祈りもむなしく、このような惨事になってしまったことは無念でなりません。

誰が悪い訳では無い自然災害は虚しさしか残りません。

 

この台風が教えてくれたこと、受けたらなければならないメッセージは、僕一個人であってもたくさんあります。

生きているものに与えられた時間と言うものは、意味があるものであると、胸に刻み、前に進んでいきたいと思います。

 

ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-

 

ファイターズ2019年シーズンを振り返る の最終回!

 

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

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今回はセンターラインと指揮官と言うテーマ

 

センターラインとは

野球と言うスポーツにおいて“センターライン”と言う言葉がある。

 

投手・捕手・二塁手・遊撃手・中堅手

を指し、軸になるポジションと言われる。

中堅手と言う言葉はあまり馴染みがないと方も居ると思うが、センター(8)を日本語表記にしたものだ。

 

皆さんはこの5つのポジションを見てどんなイメージを描くだろうか?

 

ディフェンシブ(守備力重視)なポジションのイメージを抱かれることと思う。

 

野球の中継を観ていて、解説者が「センターラインがしっかりしているチームは強いですよね!」なんてコメントを聞く方も多いと思うが、やはり真ん中(センター・中心)と言うのは、イメージ的にも実際にも非常に重要だ。

 

話は逸れるが、AKB48と言うグループが、センターを決める“総選挙”と言うイベントをやって非常に盛り上がった。

 

自分の推している子(メンバー)を真ん中に立たせてあげたいと言う趣旨だが、センターラインがそのグループの顔になるわけだからそれはそれは重要なイベントになる。

 

自動車を運転される方でも意外と知られていないのが、横配列の信号機の赤信号と言うのは、対面に対して、視覚の中心に来るように設置されている。

 

やはり真ん中と言うのは、どの分野においても重要であると言うのが、お分かり頂けるだろう。

 

今年のファイターズはセンターライン(投手を除くポジション)で、固定されていたのは、センター(中堅手)の西川とセカンド(二塁手)の渡邉の2人だ。

 

西川はレギュラーとして今年も1シーズンを戦い抜いた。

痛いところを隠し、決して本調子でなくても、試合に出続けた。

 

渡邉は今年初めて、ほぼ1シーズンを1軍でしかも、スタメンで出続けた、いわゆるレギュラーを掴みかけた選手だ。

 

僕個人的には、ファイターズの野手で

表のMVPは渡邉

裏のMVPは西川

だと思っている。

 

渡邉は本当によく頑張った!

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セカンドと言う負担の重いポジションを担い、主に6番、終盤にクリンナップを打ち、自己最高の数字を残した。

失策も多く、気持ち的には本当にしんどかったと思うが、

ファイターズで今年最も成長した選手であることは間違いない。

 

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西川はレギュラーとしての責任感や意地のようなものを感じた。

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傍から見ていると、どこを故障しているか分からない。でも、どこかに痛みを抱えているのは分かる。

そんな中でフル出場とはならなかったが、1番センターを守り抜いた。

故障を抱え、盗塁を封じられ、思うように打撃の調子も上がらない中、気持ちを切らさずハイレベルなプレーを続けたと言う異次元の選手へ仲間入りした1年だったと思う。

 

 

しかし、最も肝心な捕手と遊撃手はレギュラーが存在しなかった。

 

捕手は扇の要、遊撃手は内野手のリーダーと言ったりするが、ここが不安定だったことが、夏場の苦戦を強いられた要因の1つだったのではないかと思う。

 

強かったファイターズには強力なセンターラインが居た。

新庄・金子誠田中賢介陽岱鋼・中島卓 

捕手は併用制が多く固定と言う概念は薄いが、大野・鶴岡・市川の3人制はファイターズ史上最強の捕手陣だった。

 

遊撃手と捕手はサインプレーの発信をする側であり、ベンチの指示を最も理解すべきポジションで試合感覚をもっとも必要とする。

シーズンを通して、試合に出続けることでしか養えないことも多く、その中で最も多くボールを触るポジション(ファーストの刺殺を除く)であり、野球の試合の確率論的な要素と流れ的な要素の両方の鍵を握っている。

 

その中で、渡邉は今年出始めた選手であり、遊撃手の固定は必須だったと言える。

もともと決して守備に定評があってレギュラーになった選手ではない。

 

結果的に、守備に大きな不安を二遊間で抱えることとなってしまった。

これは石井や平沼が悪いと言うことでは無い。

センターラインは固定するものとして考えて欲しかったと言う意味だ。

 

平沼をショートで使ったり、サードで使ったりするケースがあった。

この考え方はよく分かる!

負担の少ないポジションでバッティングを生かすもので、起用法としてはあり得る話だ。

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しかし、セカンドが一本立ち出来ていない中で、なせる業だったのか?

 

守備固めで中島卓が入りサードに石井が回る。

この意味もよく理解できる。

守備力は中島に勝る選手は居ないし、安心感が違う。

 

では、石井の守備力をどう考えているのか?

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渡邊と組ませると言う意味では、緊迫した場面でも9回まで守らせるべきではないのか?

 

 

センターラインに対する意識を首脳陣がどう考えていたのか?

栗山監督はどんなメッセージを選手に発信しようとしたのか?

 

非常に見え辛い部分ではあった。

 

これが今日のテーマに繋がった理由だ。

 

前回の更新で2番を大田泰示ではなく、西川ではどうだったか?と言う話をした。

 

これは大田の長所と西川の特徴もそうだが、チームとしてつながりを持った攻撃が出来るのではないかと言う考えだ。

 

この話をしたら、栗山監督はきっと「選手が選手らしくプレーすることを考えている」と言うだろう。

 

仕事をしていて思うが、その人らしさは絶対に大切だし、必要不可欠な要素だと思う。

ただ、そのチームらしさを消してしまうようであれば、それはトップが考えなければいけないことだと思う。

 

ファイターズが優勝するときと言うのは、強力なセンターラインを中心とした守り勝つ野球が身を結んだ時だった。

 

恐らく、打高投低のトレンドが押し寄せている今のプロ野球に、守り勝つ野球が通用しない時代になるかもしれない。

 

逆に言えば、

打ち勝つためのセンターラインを作る必要が出てきた

と言うことだ。

 

それは、ライオンズで言う森友哉だったり、ジャイアンツの坂本だったりする。

 

個人の選手名を出したが、ファイターズにおいても

「攻撃を軸に回して行くよ!」

と言うチームの考え方があるのであれば、

そのメッセージがしっかり伝わっていなければいけない。

 

攻撃型のセンターラインであっても、守備をしている時に、ベンチの指示がしっかり伝わるようにしないといけない。

これは技術的なことかもしれないが、中間守備で併殺を取り損ねたり、前進守備でホームアウトに取れなかったり、今年のファイターズはそう言うケースが多かった。

「そこはしっかりやれるように準備してね!

と言う監督のメッセージが選手に行き届いていたか?

(打ってラインナップに入っても、守備はそこのレベルまで練習をしてきてね!と言う意味で上記の言葉でもそれを感じ取って欲しい)

 

打って低位置(レギュラーポジション)を奪う選手にとってはハードルの高いことかもしれないが、センターラインを担うと言うことはそう言うことだ。

 

技術的な部分も含め、その意識付けができて、それぞれのケースで出るベンチからのサインに応えていくだけでなく、フィールドに周知していく役割を担える。

 

僕は今年のファイターズのセンターラインを見てそんなことを感じていた。

 

もちろんこれは全て結果論だ。

 

投手の度重なるケガや、夏場の打撃不振とは別のところで、繰り返しにはなるが、敗因があるとすれば、“センターラインと指揮官”と言うテーマだったのではないかと思っている。

 

勝敗の責任は全て監督にある。

こんな厳しい仕事はない。

なにせ、自分では何もできないのだから・・・

 

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来年はそんな指揮官の想いをしっかり、野球と言う形、勝利と言う結果で顕せるように、センターラインの活躍にも注目をしていきたいと思う。

 

今年の結果はとにかく悔しい。

 

ファイターズ自体の振り返りはここで終わり!

もう来年に向けて気持ちを切り替えましょう!

(また別のテーマでは扱うは予定している。例えばドラフトとか打高到低とか)

 

来年に向けて、栗山監督、選手のみなさん頑張って下さい!

応援しています!!

 

 

ファイターズ2019年シーズンを振り返る(② 2番大田泰示とアナリスト野球)

前回からの続きです。

saiyuki6.hatenablog.jp

 

今回のテーマ、

2番大田泰示と言うのはずっと疑問符を持ちながら、見ていた内容だ。

 

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しばしば、ブログに登場するこの

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https://amzn.to/2njtUEH

『稚心を去る』

の中で、データについて6ページを割いて栗山監督の持論が述べられており、まさにその持論が強く今シーズンのスタメンに出ていた印象だ。

 

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 の中で記述したが、

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これが序盤戦の理想の打順と考えていた。

 

結果として、大田泰示はライトと言うポジションが最も適正があると言うのは僕の見誤っていた部分だ。

 

しかし、

今でも1番大田と言うのが適正だったと言うのは変わっていない。

 

特に今年は、西川の盗塁が封じられ、攻撃の選択肢が一つ削がれる形になってしまった。

だからこそ、大田泰示の長打にかけて2人で1点を取る形を重視したのかもしれない。

近藤との兼ね合いで左→右→左なので、相手投手が嫌がると言う側面もあったと想像される。

 

 

標題の

アナリスト野球とはセイバーメトリクスに基づいて、野球を考え、戦っていくこと。

今年のファイターズはOPS(出塁率長打率)を基準に打順を組んでいたように思われる。

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以前のブログでも記述をしたが、

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

大田泰示の三振の数と併殺打の数は、今までの2番打者と比較すると非常に多い数字だ。

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今年、楽天のウィーラーと並んでリーグ最多の併殺打の数だった。

三振数はリーグ12位

 

 

有走者の場面で、三振と併殺打は最悪の結果だ。

 

OPSを基準に打順を組んでいても、そこの打順(2番)で攻撃が分断されてしまうのは、繋がりと言う側面から言うと良くない。

特に、後ろの近藤が最高出塁率を獲得している選手だけに、打線がそこで切れてしまうのは非常にもったいないと感じる。

 

今年の大田泰示は自己最高の数字でシーズンを終えた。

一時期離脱をしたが、シーズンを通して頑張ってくれたと言う印象だ。

しかし、好不調の波が大きく、リーグ最多の併殺打を記録した部分を考えると、

2番と言う打順が適切であったか?

と言うのが僕の正直な感想だ。

 

大田は今年120試合、2番スタメンで出場している。

同じ打順で多くスタメン出場しているのが、

西川の1番が129試合

大田の2番が120試合

中田の4番が115試合

栗山監督のこだわりが伺い知れる。

 

僕はこの西川と大田を入れ替えることを推奨していた。

シーズン前は中田が3番と言う予想や推奨をしていたが、実際には近藤が3番を114試合務めたことを考えると、

従来の2番像を壊すことと同じように、従来の1番像を壊しても良かったのではないかと思っていた。

 

理由は2つ

1つは先ほども書いたが、西川の盗塁が封じられていたと言うこと

2つは大田の三振と併殺の可能性と打線の繋がりと言う点において

 

西川は開幕から2試合は、2番でスタメン出場だった。

栗山監督は「遥輝が遥輝らしくなるのは1番!」として、1番に戻した。

(昔、西川が白井コーチに「僕のポジションはどこですか?」と質問したら、1番とはぐらかされたと言う話は有名)

 

盗塁数の減少は、他球団のマークが極限まで厳しくなったことと、大田をフリーで打たしているのが理由と思う。

 

大田を自由に打たせることは決して悪いことでは無いが、「遥輝らしさ」と言う点においては、2番に西川を置いてフリーで打たせ、走者として出塁したら、近藤が深いカウント(ボールカウント3-2や2-2)まで打たないことを考えれば、西川の打席内容や盗塁数がもっと向上したのではないかと今でも思っている。

 

1番打者は1回に必ず走者無しで回ってくる。

その時点で併殺打は無い。

1番打者はボールをなるべく見て、以降の打者に投手のボールを1球でも多く見せると言うのが定説だが、その常識を壊しても良かったのではないか?

 

流れを切るリスクより、流れを作れないリスクの方が、打線と言う概念からすると、低いと感じる。

 

今年のファイターズの上位打線はツーストライクバッティングを徹底していた印象は薄い。

(西川や近藤の打者としての特性が結果としてそうなっていたと言うのはあるが…)

 

そのことを考えれば、大田が簡単に三振したり、1球で凡打になるリスクはあっても、先頭打者本塁打で勢いをつける、長打が出たとして、西川の技術なら進塁打を打つことはそう難しくない。

大田自身も俊足で、盗塁に興味を持てば15盗塁くらいは出来ると思っている。

近藤の打力も考えて、1番~3番で1点を取ると言う考えでも良かったのではないか。

 

強かったファイターズは本当にツーストライクバッティングを徹底していた。

点が取れなくても、相手に球数を投げさせることが目的なんじゃないかと思うくらい、徹底していた。

 

これについては、次のテーマでも述べるが、栗山監督がアナリスト野球と2番最強説にこだわり過ぎたと言う印象だ。

 

これは結果論だが、

西川の打撃の状態が目指すところまで上がってこなかった、盗塁が難しいと感じた時点で、1番と2番を逆にしても良かったと言うのが僕の結論だ。

 

来年は小笠原道大をヘッドコーチ兼打撃コーチとして招へいしてテコ入れを行う。

かつて、当時の上田監督が

2番最強説で小笠原を2番に置いたと言う、まさに草分け的存在が帰ってきた。

そこでの心持ちや、技術的なことも含めて、来年の2番打者が誰になるのか注目している。

 

北海道移転後から、恐怖の9番打者として君臨した金子誠を2番に戻して欲しいと願い続けたが、それは叶わなかった。(当時は梨田監督)

 

僕のようにファンが見る部分と、現場が見る部分と言うのは異なる。

 

そして何より

トップのこだわりや施策が打順に顕れる。

 

みなさんは来年のファイターズの2番は誰が良いと思いますか?

 

そんな問いを投げて今回の更新としたいと思います。

 

次回に続く↓

 

 

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ファイターズ2019年を振り返る(①オープナー制度は成功だったか)

※長文注意

 

栗山監督の続投が決まり、戦力外通告やコーチ人事にもメスが入り始めている。

さて!今シーズンのファイターズを振り返ります。

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

昨年、ファイターズファンのメンバーとドラフト会議を見届けた後、ほろ酔いの帰り路で

「来年は木田GM補佐が投手コーチだな!」

と言う話をしていると、なんとそれが現実の話となった。

 

そんなファイターズは今年、他の球団に先行して、オープナー制度を導入し、シーズンを戦った。

 

①:ファイターズのオープナーは成功だったのか?

 

果たして、

ファイターズのオープナー制度は成功だったのか?

 

 

僕の答えは

 

 

 

NO!=失敗!!

 

それはチームが優勝出来なかったからだ!

 

“勝てば官軍負ければ賊軍”と言う言葉がある。

勝負に勝てば、道理にかなっていなくても勝ったものが正義と言うことを端的に表した表現だが、

ファイターズが今年の戦い方で、優勝していたらオープナー制度は成功。

栗山流オープナー・ショートスターターと言う単語がもしかしたら、流行語大賞にノミネートされていたかもしれない。

 

勝負の世界で勝利に導いた戦法は後世に語り継がれるのが歴史と言うものだが、2019年シーズンと言うファイターズの戦いの歴史の中で、オープナー制と言うのは失敗として記憶されるだろうと思う。

 

ここでお気づきの方が居るかもしれないが、それはあくまでも

2019年シーズンにおいてと言う話であり、

栗山流オープナーが道理にかなっていないかと言うとそれもまた違うと思う。

 

 

②:栗山流オープナーの概要

ファイターズがオープナー制度を採用することが予想されていたため、今年の1月にこのようなブログを更新していた。

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

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このブログの予想と、ファイターズが採用したオープナーとは異なる内容となったが、そもそものオープナーについての説明としては、大きく相違ないと思うので、ご一読頂ければと思う。

 

通常のオープナー制は中継ぎ投手が先発して1イニングを投げ、従来の先発投手が2回から登板するのに対し、

ファイターズの序盤のオープナー制は相手の打順が一巡するまでは、オープナー投手が投げ、その後従来の先発投手が登板したり、ロングリリーフの投手が登板する傾向が強かった。

これが、ショートスターターと呼ばれるようになった。

 

先発が左の加藤だった場合、4回から右の金子弌大を投入したり、ロドリゲスと堀の組み合わせなど、いくつものバリエーションがあった。

それにより、ネットのデータ予測やテレビ中継で、1巡目の被打率、それ以降の被打率と言うあまりクローズアップされることの無かったデータが登場するようになった。

 

5月に入ると、有原・上沢の2本柱に、加藤が5回までを担うようになり、杉浦が中10日で5回までの登板、その合間をオープナーでローテーションを回す傾向にシフトする。

4月は先発登板だった、ロドリゲスも5月からは中継ぎ登板のみになった。

 

この時期、チームは“オセロファイターズ”と揶揄されるほど、白星と黒星を繰り返し、貯金1の壁をなかなか越えられない時期だった。

一時は連敗を喫し、借金が最大3まで膨らんだが、

開幕投手の上沢が5月26日の対ライオンズ戦で7回123球7回4失点

の力投で連敗を止めると、

引き分けを挟んで6連勝し交流戦に突入、

6月14日(有原が8回112球7安打3失点)の時点で貯金は8になった。

ここまでは栗山流オープナーが、うまく機能していた感があった。

 

しかし、あの悪夢がファイターズを襲う・・・

 

6月18日のDeNA戦で上沢がソトの打球を膝に受け、今シーズン絶望となった。

この出来事が栗山流オープナーの潮目だったと思う。(詳細は後述)

 

上沢が抜けた分は、浦野・吉田侑・村田のショートスターターで乗り切ろうとしたが、悉く黒星がついた。

 

この時期は比較的打線が活発で、上沢ショックが和らいだ後は、チームには勝ち星が付いたが先発投手のイニング数が急激に減り始め、中継ぎ陣の疲労が蓄積し始めた時期だった。

 

そして、今年もう一つの悪夢が7月28日の対ライオンズ戦のサヨナラ負け・・・

 

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この日を境目に、先発投手の防御率が急騰し始める・・・

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堀を中1日でオープナーで先発させたり、ロドリゲスを先発に戻すなど、手を尽くすも最大8連敗を含む8月は5勝20敗1分と大失速・・・

 

7月27日時点であった10の貯金は、まさに坂道を転がり落ちるように減っていき、8月末には借金6に・・・

 

9月は通常の先発ローテーションの中に若手を組み込む形にしたが、先発投手が悉く先取点を許す展開になり、クライマックスシリーズの進出は叶わなかった。

 

③:栗山流オープナーの感想

 

僕は今年の栗山流オープナーを語る時に、野球の大きな二つの要素が、どのような形で結果として出るのかを意識していた。

 

第1回目のブログで更新した

野球は確率のスポーツであり

流れのスポーツである

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

と言うこのブログのコンセプトになっている要素だ。

 

確立の側面から行くと、上記でも述べた一巡目の被打率とそれ以降の被打率を見たときに、一巡目に強い(二巡目以降に弱い)投手から中継ぎに繋ぐことで、相手打線を抑える確率と言う側面。

逆に、好投している投手をスパッと変えて、試合の流れを止めてしまうと言う側面。

 

この相反する側面を考えたときに、みなさんはどちらが勝ちに近づくと考えられるだろうか?

 

僕個人的な見解は

「単純に勝つのであれば、確率を突き詰めた方が勝つ確率は上がる」

と考える。

 

単純にと言うのは、確率通りにある程度(攻撃も含め)試合が進むと言うことだ。

印象に残っているのは、ショートスターターの投手が無安打に抑えて、2番手で出てきた金子弌が打たれるケース、逆に本来長いイニングを投げる金子弌が先発して5回を目途にしていても、4回までに降板してしまうようなケースが非常に多かったことだ。

これは確率論的(彼の過去の防御率や実績)には勝つ確率は高いと言えるが、

金子弌が本来持つ特性(先発で試合を作る)と言う、確率とは違った特性がでてしまったがために、負けに繋がってしまった感は否めない。

 

こう言うことが序盤のオセロファイターズに直結したと言えるだろう。

 

逆にロドリゲスの登板を振り返ると面白いことが分かった。

4月は先発登板で

5月1日~8月11日の間は、全て中継ぎ登板、

その期間は5勝2敗8H1Sの成績だった。

 

中継ぎに転校してから(5月1日~)

7月3日までは全て1イニング

7月30日までは全て最大3イニング

8月11日までの2回の中継ぎ登板は5イニング

そこから先発に戻って5イニングと徐々にイニングを長くしていった。

 

最後まで適正を探りながら、ショートスターターを担い先発に戻った格好になった。

 

その結果、以下のような傾向が出た。

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こうやって、今年は特性も含めて、確率を蓄積していく部分も大きくウェートを占めた。

 

一方で、流れの要素においてはどうか?

上記で、栗山流オープナーの潮目だったと言った上沢のケガから僕は、

長いイニングを投げる投手が作り出す流れ

と言うのは絶対的に必要だ(存在する)と感じた。

 

「この投手なら7回くらいまではゲームを作ってくれる」と言う野手のリズムは絶対的に存在する。

上記概要でも、あえて記したが、悪い流れを止めたり、連勝の流れを作っているのは、やはり、上沢と有原だった。

 

 

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のブログで、先発投手がしっかりしていること、

それがファイターズが優勝できると確信する理由だと力強く述べたが、6枠の先発のうちせめて2枠がオープナーかと思いきや、(加藤・杉浦を含め)まさか5枠もオープナーを使うハメになったことを考えると、今年のやりくりは逆にすごかったと言える。

 

そんな今年のファイターズ投手陣の表のMVPは最多勝の有原として、

裏のMVPは玉井だと思っている。

一度も登録を抹消されることなく、

リーグ3位の65試合に登板し

防御率2.61 ※WHIP1.21

特筆すべきは被本塁打が1と言うすばらしい数字を残した。

※WHIP=(被打率+与四球)÷投球回:1イニングあたりに何人の走者を出したかと言う指標

 

僕はこのWHIP(ウイップ/ダブリュー・エイチ・アイ・ピー)と言う数字を好き好んで使う。

特にオープナーの後に細かく繋ぐ投手が、毎回たくさんの走者を背負ってしまっては、試合が間延びしてしまい、攻撃への流れが作れないし、走者がでれば失点の確率が自ずと上がってくるからだ。

 

玉井を始め、公文や石川直のように60試合を越える登板数をこなした投手が居ることで今年のオープナーは成り立っていたが、来年も同じ使い方が出来るはずもない。

 

④:来年への展望

オープナー制を成功させるためには、先発投手で7回くらいまでしっかり投げられる投手がローテーションの過半数居ることが絶対条件と思う。

 (先発投手が居ないからオープナーを使うと言う見方もあるが…)

 

ファイターズと言うチームは他のチームに先駆けて、オープナー制と言う仕組み作りを試みた。

来年もオープナー制を使いながら戦うと栗山監督が公言しているが、単純な結果もそうだが特性から来る確率も含めて、後ろの投手が酷使されない仕組み作りが必要と考える。

 

先発投手がここまで不足した年が逆にオープナー元年で、見えてきたことは、たくさんあったのではないだろうか。

 

果たして来年はどんな形で栗山流オープナーのタクトは振られるだろうか?

 

長文にお付き合い頂き本当にありがとうございました。

 

次は

2番大田泰示とアナリスト野球

をテーマに振り返ります。

 

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(祝)ブログ1周年!!

 

今日10月5日は、このブログを始めてちょうど1年!

“野球観術”の1歳の誕生日になります。イェイ♬

 

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飽きっぽい自分が1年間続けることができたのは、読んで頂ける方がいるからこそです。

昨年の今頃に比べると(昨年対比)、

閲覧者数も10倍近くになり、励みになっています。

 

本当にありがとうございます。

 

もちろん、何かの専門家では無い自分がいろんなことをもっともらしく、好き勝手に書いているだけなので、恥ずかしい限りですが、少しでも楽しいと感じて頂けることを願って止みません。

 

このブログを書いていて、自分の特技として気付いたことが!

それは様々なことを

 

野球に例えたり、野球と対比したり

 

して話が出来ると言うこと。

 

今日は、1年前には気付くことが出来なかったことを少しだけ

 

 

去年の今頃、こんな会話があった。

 

甲:「私は自由に生きて行きたいんだよね!」

 

自分:「じゃあ回りの人にグリーンライトを出してもらえるようにしなきゃね!」

 

甲:「グリーンライト?」

 

自分:「ファイターズの西川のような選手(走者)は、サインが出なくてもいつでも走って良いよと言う決まり事みたいなもの。自由に走ってもいいけど、アウトセーフに全ての責任があるってことだよ。どこまでも走っていってしまってはダメだよ(笑)」

 

どうも甲さんは、このやり取りを根に持たれたようで、ずいぶんと周りにそのことを悪く言っていたそうで、

決して耳障りの良い表現では無かったのでしょう。

 

 

ただこの出来事も、自分にはいろんなことを考えさせられる一つの出来事ではあった。

 

 

僕が通っていた中学校は“自由な校風”と言うのを全面に押し出していて、

校長を始め、「自由には責任が伴う」と言うことを、口を揃えて話していた記憶がある。

 

僕は中学校卒業後も、この自由と言う言葉をこれ以上に噛み砕いて説明をしてくれる環境に出会わなかった。むしろ気付けなかっただけかもしれない…

 

「自由には責任が伴う」

 

この表現だけが一人歩きし、何かの標語のように、なんとなく分かった気持ちでこの年齢まで来てしまったのが正直なところだ。

 

しかし、僕はそのことを学ばなければならない環境に身を置くことになった

 

33歳ともなれば、会社ではそれなりの役職につき、結婚して子供が居る友人ばかりだ。

僕はその路線からは大きく外れて生きている。

 

「会社に縛られて、自由なんてない」

 

「結婚すると自由が無くなる」

 

僕もそう思っているし、友人とのお酒の席ではそんな話が過半数を占める。

 

では、会社にも(正社員として)属さない、結婚もせず一人気ままに生きているから、自由かと言えば決してそんなことも無い。

 

会社員、まして同年代の友人に比べれば、お金にも多少は不自由もするし、(一人で居ると言う)寂しい気持ちに縛られると言う不自由さもある。

 

果たして、この自由の正体とはなんなのか・・・?

 

 

自由と言う言葉はもともと仏教の言葉だそうで、

 

自らに由る

 

と書く。

 

由るとは、寄る・拠ると同じ語源で、起因する・よりどころとすると言う意味だ。

 

自らに由る=自らをよりどころにする

 

何かに縛られているのは、自らに由らないから、不自由なのだと・・・

 

実際にはどういう事か・・・

 

これはあくまでも推測だが、頼ると言う言葉も、

もともとは“他由る”と言う表現だったのはないだろうか・・・

 

会社を辞めたから自由になれるのか?

 

離婚したから自由になれるのか?

 

 

恥ずかしながら僕が一番感じることだが、会社に依存している人は、僕のようにフリーターになっても不自由なまま、また別の不自由が出てくる。

 

結婚の経験は無いが、嫁や旦那のせいで不自由だと感じて離婚すると、また別の不自由が出てくるのだろう。

 

僕のように自由の本当の意味を理解せず、自由を求めてきた人は、このことを繰り返すのだろうと思う。

 

自らに由る=全部こっちの責任

 

に繋がってくる。

これが最近、“全部こっちの責任”の意味が分かり始めてきた要因の一つでもある。

 

人にはそれぞれ、いろんな呪縛がある。

よく言われるのがトラウマとか、弱さが故に身についてしまった悪習・・・

実際には、会社や結婚生活に縛られているのでは無く、

そう言った

トラウマや悪習に自分の中で縛られているだけ

なのだとハッとさせられた。

 

これから脱すること、解放されること、が一つ一つ自由になっていくこと

なんだろうと思う。

 

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栗山監督が退任するまでの1年。

 

自分自身が

 

自由になる=稚心を去る=全部こっちの責任

 

と言うことが1本の線に繋がるように、

 

そして、

野球を面白く伝え、いろんなことを野球に例え

 

一人でも多くの方に、何かが伝わるように、

 

更新を続けて行きたいと思います。

 

これからも“野球観術”をよろしくお願いします。

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ファイターズ2019年シーズンを振り返る(プロローグ)

今日、栗山監督の続投が決まりました。

 

きっと来年1年で“責任を果たして”退任すると思う。

そして、栗山監督の中で本当のけじめとしての線引きを強くしたのでないかと

多分、その覚悟で最後の力を振り絞って引き受けたと僕は感じている

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この決断に、僕自身は胸を撫で下ろすと同時に、栗山監督と並走し、野球をリスペクトし、

自分自身の悪しき習慣を断ち切り、栗山監督が在任している期間を1日たりとも無駄にせず、自分を変える(=“稚心を去る”)覚悟を決めた日でもある。

 

まず2018年オフシーズンから2019年シーズンは、自分にとって特別な1年だった。

人生のレールから外れ、野球の仕事に携わることからスタートした。

そして、約23年間ファイターズファンをしてきて、初めてと言って良いほどたくさんのファイターズファンの方と出会った。

 

しかし、野球の仕事は挫折してしまい

それ以外でも自分の生き方や在り方にものすごく悩んだ。

下手したら、人生の脱線転覆直前まで行っていた気がする。

 

野球の仕事に短期間でも関わることが出来て、人生の未練は断ち切れた

その中で、野球に関する多くのことを学べた。

(半年で5年分くらいの野球に関する教養を得られた気がする)

また、様々なことに苦しんだ分、

たくさんの人に救われ、たくさんの言葉に出会った

 

本当の僕の人生はここからなんだ!

って思うことが出来て、年齢や今までの自らの経験が弊害になることを感じながら、少しずつ“前に進み始めている”

 

 

話は本題へ

今年のファイターズは本当に苦しんだ・・・

 

シーズンの成績は以下の通り

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栗山監督もシーズンの最終戦セレモニーで

「こんなに悔しいことはありません・・・」

と必死に涙を堪えていた。

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選手にとってもファンにとっても、

限りなく悔しいシーズンとなった。

 

 

シーズン前には僕も、ブログでたくさんな前向きな記事を書いた。

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

などなど

 

そして、順位予想は脆くもソフトバンクの2位しか的中しなかった。

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

 

レギュラーシーズン・パ・リーグ西武ライオンズが2連覇を達成し、昨年のクライマックスシリーズのリベンジを果たす切符を手に入れた。

 

saiyuki6.hatenablog.jp

過去にはこんな記事も←

 

本当はその切符はファイターズが握っていなければいけなかったが、クライマックスシリーズ進出すら叶わなかった。

 

 

野球に“たられば”(○○だったら、○○してれば)は禁句と言うことは十分に承知しているが、結果論だけでは無く、ファイターズが優勝(できなかった)もしくはクライマックスシリーズに出られなかった原因についていくつかのテーマにそって、何回かに分けて更新をしていきたいと思う。

 

 

①:オープナー制度は成功だったか

 

②:2番大田泰示とアナリスト野球

 

③:センターラインと指揮官

 

テーマ①と②はシーズン前から、検証が必要と考えていた内容で、

③は思わぬ形でファイターズが崩れてしまった結果論として感じたことだ。

 

もちろん本当のことは、中に居る人間でしか分からない

スポーツ記者のように、フロント、監督・コーチや選手に取材することはできない。

 

限られた情報ではあるが、

僕の中で精一杯“野球観術”を生かして、更新をしていこうと思っている。

 

栗山監督が

スポーツ紙の取材に対してこんなことを語っていた。

 

「自分では一回辞めたつもりなので、ファイターズが勝つために球団がどのように考えているか待っていた。自分の中では一回辞めなきゃいけないと思っていた。ただ、オーナーや社長の話の中で『ケジメを取る、責任を取るのであれば来年勝って。それが責任だ』と。確かにそうなので、しっかりやります」

 

僕の中でも、過去の自分は1回死んだつもりで、前に進んでいきたい。

 

ますは、大好きなファイターズが、なぜ今年優勝出来なかったのかを振り返って行きたい。

 

そのうえで、1人でも多くの方に読んで頂ければ、これ以上に幸せなことは無いと思っている。

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

 

理想はノーサインで

先日、職場の上司(部門の管理者)と仕事中こんなやり取りがあった。

 

上司「〇〇さん(自分)、これが終わったら次はあれをやって下さい。」

自分「そう言われると思って、時間配分しておきましたよ!」

上司「ありがとうございます。わかってますね!」

自分「究極は全てノーサインで、こう言うことが出来るのが理想ですよね」

上司「それじゃあ、社員の意味が無くなってしまいますよ(苦笑)」

自分「いや、自分は管理者時代にそこを理想にしてましたよ」

 

令和の世、サラリーマンの縦割り構造が崩れ始め、フリーランスの人も多くなったが、実際問題、組織の構造は根強く残っている。

 

先日、名門の横浜高校で指導者の暴力行為が内部告発によって活動自粛となった。

これこそが、軍隊的な縦割り構造の崩壊を象徴している典型的な例だ。

 

最近、甲子園に出場する高校でも、そう言った考え方が分かれつつある。

規律が全て!引き締めることが美徳!みたいなことの固定観念が揺らぎ始めている。

 

3年前にこんなやり取りが話題になった。

夏の甲子園で下関国際の監督が翌日に対戦する三本松高校の選手(生徒)を見て、

 

「自主性というのは指導者の逃げ。『やらされている選手がかわいそう』とか言われますけど、意味が分からない。(対戦する)三本松(香川)さんって進学校ですか?」

 

 ――どうでしょうか……県立ですよね。

 

「三本松さんの選手、甲子園(球場)でカキ氷食ってましたよ。うちは許さんぞと(笑)。僕らは水です。炭酸もダメ。飲んでいいのは水、牛乳、果汁100%ジュース、スポーツドリンクだけ。買い食いもダメ。携帯は入部するときに解約。3日で慣れますよ。公衆電話か手紙でいいんです」

 

試合の結果は

下関国際4-9三本松

 

高校生にはある程度の制約や指導は必要と考えるが、この軍隊的な考え方が、今のご時世に合うとは到底思えないし、上から目線で批判した相手に試合の結果でやられてしまうなんて本当に滑稽な話だ(爆笑)

 

 

最近は甲子園に出場する高校でも、全てノーサインで戦う高校も出てきている。

良いか悪いかは別にして、“自主性”を軽視している下関国際の監督や世の中の時代錯誤の指導者(コーチや会社の上司)などには到底分からない感覚だろう。

 

どの著書であったか探しきれなかったが、栗山監督が

「試合中、監督が何もせずチームが勝てるのが理想」

そこから、

「監督は方向性を示さなければいけない」

「監督は決める係」

「監督は偉い訳ではない」

「監督は中間管理職」

と逆算的にいろんなことを考えている。

 

僕も管理者(正社員)時代には参考にしていたし、今の立ち位置(パート)になっても、そこを基準に物事を考えている。

 

現実問題、プロ野球の世界でベンチからノーサインなんてことはあり得ない。

でも、ノーサインで野球が進められればこんなに強いチームは無い。

 

最近仕事では無いが、組織の中でサインとノーサインについて考えさせられる機会があった。

どちらにしても最も大切なのはコミュニケーションの質と量だと思う。

そしてそのタイミングだ。

 

そして僕が大切にしているのは、野球の業界で言われる

“先付け”と言う考え方だ。

2015年のある試合のエピソード(少し長めの文献)

 

 

2-4のファイターズ2点ビハインドで迎えた8回裏のファイターズの攻撃。

先頭の8番市川がヒットで出塁し、(無死1塁)続くバッターは9番中島卓。ネクストには陽岱鋼

中島の打席(の最中)、林孝哉打撃コーチに、ある指示を与えていた。

「卓が歩いたら勝負だからね。岱鋼に言って」

ノーアウト1・2塁となれば、送りバントと言う選択肢もあるわけだが、あそこは迷わず勝負と決断した。手堅く岱鋼に送らせ、万が一失敗した場合のダメージ、また成功して1死2・3塁となり次の西川に託した場合の得点のイメージなど瞬時にいろんなケースをシミュレーションし、出した結論が岱鋼勝負だった。

彼は前の打席、この試合、チーム初ヒットとなるホームランを打っていたが、その印象に引っ張られたということはない。たとえ前の打席の結果が違っていたとしても、指示は変わらなかった。

中島がきっちりボールを見極めて1塁に歩くと(四球)、打席に向かう岱鋼を林コーチが呼び止め、それをきっちり伝えた。

このタイミングでの岱鋼への指示、我々の用語でいうと「先付け」が重要だと考えている。

送りバントのサインが出るのか、それともヒッティングか、両面を想定しながら打席に立つのと、あらかじめバントはないと言うことを伝えてやるのでは、本人の気持ちの持ちようがまるで違ってくる。高いレベルで紙一重の勝負を繰り広げるプロ野球の世界ではこの準備の差が明暗を分けることも少なくない。

岱鋼は、2球続けて空振りしてあっさり追い込まれるが、そこから粘って値千金のフォアボール、期待に応えてくれた。

この試合、監督の一番大きな仕事だったと言ってもいい。無死満塁となり、2番西川・3番田中賢・4番中田と続く。もうベンチが黙って見ていれば、必ず得点が入る。

少し肩の荷が降りた心境だった。

ところが、つくづく野球は難しい。フルカウントから西川が放ったファーストゴロは、一塁走者の岱鋼を足止めさせるアンラッキーな打球となり、本塁と二塁で封殺される変則ホームゲッツー、最悪の結果になった。

まさかのプレーではあったが、えてして負けるときはそんなものである。やるべきことをやっても負けるときは負ける。

『未徹在』より

 

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この考えは野球の監督と選手と言うだけにとどまらず、会社の上司と部下、

縦の関係で無くても、横のつながりであっても言えることだと思う。

 

サインを出すにしてもノーサインにしても、この“先付け”の重要性と言うのは非常に大きいと常々思っている。

仕事で上司からの指示も、断片的なことが結構多いし、指示無しで動かなければいけないケースもある。

この“先付け”があることで、結果は大きく変わる。

上記でも述べたが、事前にどれだけコミュニケーションを取っているかも結果を左右する。

栗山監督も言っているが、つくづく野球は難しいと言うように、人間関係が介在する組織においては、つくづく難しさを感じることが多い。

 

だから、

「こう言う方向性で行くよ!」

「このケースではこう言うサイン(指示)が出る可能性があるよ」

「俺はこう考えてるけど、どうかな?」

「こうなったら、任せるからね!」

 

と言う会話が絶対に必要だと思う。

そのことがうまく伝わっていなかったり、

結果が芳しくなければ、それこそ発信者側である「こっちの責任」である。

 

そんなコミュニケーションの積み重ねが、理想であるノーサインに近づくことと思う。

それはあくまでも理想ではあるが、考えを伝えたり、共有したりすることが出来なければ、サイン(指示)を出したってうまく行くわけがない。

 

今回は文献長めの、組織論だったが、ベンチからのサインに限らず、サインが合わない時の投手と捕手のやり取りも含め、サイン・ノーサインについて考えさせられる機会がたくさんあったので今回の更新とします。

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(サインを出し終わり戦況を見守る飯山三塁コーチ)

 

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(サインが合わなかったらマウンドでしっかり相談!内野手への先付けも大切!)

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 (こちらはサインを出す側)

 

 

 

 

 

どっちが良いとか悪いとかでは無く

先日、以前のブログでも触れたかもしれませんが、この映画を観てきました。

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感動の連続!

 

と言うよりも、

ベタな(現実的な・刷り込まれた)男女の恋愛・結婚感が描かれた作品だった。

 

出演者目当てに観に行った訳だが、有名な小説家の作品なんですね(^_^;)

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ペナントレースの順位はほぼ確定してしまったが、

野球でこんなシーンを想像してみよう!

 

試合は0-0の9回の裏

この回の先頭バッター(1番打者)が四球を選び、次のバッターは2番打者。

2番打者は初球でしっかり送りバントを決めて、1死2塁でサヨナラのチャンス!

球場の雰囲気はサヨナラを期待する空気で最高潮に♪

 

この後の打者がどうなったかはあえて考えないことにする。

 

野球を長く観ている人にとっては、先頭打者の出塁→2番打者の送りバントと言うのは、ある意味では刷り込まれているものだと思う。

 

この映画でも、奥さんや彼女の手料理が出てくる。

男性目線からすると(僕だけかもしれないが)、やはり女性に手料理を作ってもらえると言うのは愛情(仲良し)の証と言う描写なのかなと感じた。

 

これもある意味では刷り込まれている感はある。

 

これに関しては決して、

良い悪いと言う問題では無いと思う。

 

仮に、上記の野球のケースがファイターズだった場合、西川が出塁して大田泰示がバントと言うことは無い。

 

大田泰示には三振と併殺打と言う“不安”と西川を一気に迎え入れる長打力(期待感)の両方を持ち合わせている

 

今年の大田泰示の数字と、引退した田中賢介の2016年の成績を比較してみよう。

 

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田中賢介に比べ、三振の数は2倍、併殺打の数は5.5倍だが、長打率も2倍近くある。

ちなみに比較している年の

大田泰示の打率が.289

田中賢介の打率が.272

を考えれば、ほぼ単純に上記の数字の比較で期待と不安と言う要素を考えて良いと思う。

 

先ほども述べたが、僕らのように野球を長く観ている者にとっては、送りバントと言うのはある意味で刷り込まれた安心感なのだと思う。

 

女性の手料理と言うのも男性にとっては(僕だけかもしれないが)、愛情表現としての安心感なのかもしれない。

 

先日のブログの中で

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

 

『栗山監督は一般的な考え方とは1歩も2歩も先に進んだ考え方をしている。』

と言う内容を記述したが、一般的な考え方とは、不安に裏付けられた“安心感”も基づくものだと思う。

 

上記のケースでは、三振や併殺打は最悪の結果だ。

それでも得点を取るための確率として、長打を期待し得点する確率を上げることを選択すると言うのは、ある意味では過去の習慣や、安心感から脱却することのように思う。

 

この大田泰示の2番については後日、

今シーズンの振り返りで詳しく触れることにしているが

 

saiyuki6.hatenablog.jp

 

 

これは本当に進んだ考え方だと思う。

ホリエモンこと堀江貴文氏は“ファーストペンギン”(ペンギンが群れで移動するときに最初に海に飛び込むペンギン)と言う表現をし、

かの有名な秋元康氏は“ファーストラビット”@AKB48

と言う曲(歌詞)を上梓している。

 

失敗するリスクを抱えながら、新しいことに取り組むことの難しさと言うのは、成功した者にしか分からないと言うこと、そして1歩も2歩も先を進んだ考えと言うのはなかなか理解されないことだと思う。

 

またそれは、

感情的なことから脱却することなのではないかとも思う。

 

話は逸れたが、僕は送りバントで手堅く進める野球も好きだし、ベタな恋愛ストーリーや、女性の手料理も好きですよ(笑)

 

送りバントや進塁打にも野球の神髄はいっぱい詰まっているし、女性は男性の胃袋を掴んだものが勝ちなんて言うしね(笑)

 

ただOPS出塁率長打率)を基準に展開する野球も魅力的だし、女性が仮にコンビニで買ってきた物を食卓に並べたら愛情が無いかと言えば、それもまた違うと思うし。

 

 

それは

どっちが良いとか悪いとかではない

と思う。

刷り込まれたものであっても、物事の本質であることもあるし

 

今回の映画を観てふとそんなことを感じたので更新することにしました(笑)

 

 

(余談)

この映画に出演していて

「この女優さんは野球同様に頭角を現すだろう」

と思ってドラフト候補に入れました(笑)

できれば3位くらいの指名で←

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恒松祐里さん