甲斐キャノンは何がすごい??
日本シリーズが終了、日米野球も終了し、各紙ともにストーブリーグの話題になっていますね。
いやあ、3年で何十億円ってすごい給料だよね!いくら選手生命が短いと言っても、恐ろしい金額ですわ←半分以上は税金に持っていかれる訳だけど
さてさて、ちょっと鮮度は下がりましたが、今回のテーマは甲斐キャノンと言うワードです。
流行語大賞にノミネートされること間違い無し!←もう遅いかな(^_^;)
甲斐キャノンの由来は、ググってもらうとして、野球として何がすごいかを少しだけ
甲斐の凄さは、盗塁阻止における三拍子全てが揃っていること。
投球を捕ってからの早さ、肩の強さ、コントロール、この3つが全て優れている。
特に捕ってから送球に移る早さを、解説者の方は絶賛していますよね!
では、甲斐キャノンを盗塁阻止率と言う数字で見ていきます。
まず、今年のプロ野球での総盗塁数とその成功数は以下の通り
2018年の場合、平均で10回盗塁を企画したら7回は成功することになります。
要するに、日本のキャッチャーの平均盗塁阻止率は.295と言うことです。
では各リーグの捕手の盗塁阻止率を見てみましょう。
率直な感想良いですかね!
セ・リーグのピッチャー、クイックしてないんか?(笑)
まぁえぇわ…
やはり甲斐の盗塁阻止率.447はすごいですね!
ちなみに、阻止率が.500を越えるのは本当にすごいらしいです。
そもそも、甲斐の場合はその強肩が抑止力になって、ランナーが盗塁を自重ケースもあるので、さらにチームへの貢献度は高くなります。
肩と顔だけは良いと言われる巨人の小林がトップで.341ですからね。確かに小林もかなりの強肩だと思いますが、捕ってからのスピードとコントロールは、見ていて甲斐の方が圧倒的に上ですよね。
世の中の“誠司ファン”からバッシングを受けそうなので、こんなデータを出してみます。
捕手が投球をキャッチしてから、2塁のベースカバーに入った野手のグラブに入るまでのタイムをホップタイムと言うそう(=いわゆる送球タイム)で、その平均ホップタイムを出したデータがあるので拝借しました。
できればドラゴンズ大野奨のデータも欲しかった。
ちなみこのタイムが2秒切るといわゆる強肩捕手と呼ばれます。
別に小林を批判したくてこう言うデータを出している訳では無いので悪しからず!(笑)
これは肩の強さだけでなく、キャッチング、そしてそこから送球動作に移る技術も加味される。
それによくドラフト前に「送球タイム1.8秒の強肩捕手」とか言われているのは、早い時ってことなので、このデータは平均であることを考えると、ここに上がっている捕手は本当にすごいと言うことですよね。
原監督が、小林の肩は甲斐並みの一級品と言っていたが、盗塁阻止においても肩の強さだけでないことは、甲斐が証明してくれている。
そもそも、読売は小林を本気で使う気があるのかが謎…
去年は、宇佐美や大城と言ったバッティングは良いがプロの捕手としては論外な選手を競争に入れた挙句、炭谷をFAで獲得しようとしてるとか、もはや小林は放出した方が良いのではと思ってしまう。
話が脱線した…
さっき冗談でも書きましたが、甲斐が日本シリーズ後の会見で、投手のクイックを挙げて謙遜していたが、やはりクイックは重要で、同じように牽制球の技術も投手には要求されます。
ヤクルトの中村なんかは、送球タイムは一流なのに、盗塁阻止率が平均以下ということなので、投手の協力は欠かせません。
しかし、それを差し引いたとしても、平均盗塁阻止率を.150以上も上回り、送球タイム(ホップタイム)もぶっちぎりの甲斐キャノンはすさまじいまさに兵器なのだ。
ピックオフってニャンだ?
以前、エンドランとはナンだ?と言うブログを書きましたが、テレビ朝〇さんに怒られそうなので、タイトルを変えることにしました(^_^;)
さてさて、標題の“ピックオフ”って言う言葉を野球中継の中で解説者が言ったりしますが、いったい“ニャン”なのか?
実は最近まで僕もよく知りませんでした。
と言うことで勉強してみました。
主に“ピックオフ牽制”と呼ばれるのは、投手が投球し捕手が捕球した後、走者を刺すための牽制球のことです。
ちなみに英語のpick off とは
①~をもぎ取る ~をむしりとる
②(一匹を)狙い打つ
③【野球】牽制で走者を刺す
と言う、他動詞+副詞 のいわゆる英熟語だそうです。
(筆者は英語が大の苦手です)
それが名詞化して、「牽制による刺殺」と言う言葉になったようです。
と言うことは、アメリカでは昔から使われていたことが、コトバの成り立ちから分かりますね!
ちょっと賢くなったところで、話を元に戻しましょう(^_^;)
この捕手からのピックオフで刺された場合、攻撃側の記録は「牽制死」、捕手に捕殺とタッチした野手に刺殺がつきます。
なんのこっちゃ!?
何が言いたいかと言えば、“盗塁失敗”=“盗塁死”じゃないと言うことです。
よく、盗塁成功率って数字を目にしますが、あれは盗塁をしようと次の塁に走ったうち何回成功したか、
と言う訳です。
盗塁成功数÷盗塁企画数=盗塁成功率
では、ピックオフ牽制でアウトになった走者は盗塁失敗なのか?
そもそも盗塁をしようとして、戻ろうとした結果、アウトになってるので牽制球でアウトなったとカウントする“牽制死”らしいです。
ただし、ピックオフ牽制が来ても次の塁まで走って行ってアウトになったら盗塁失敗“盗塁死”になります。あっ!セーフになったら盗塁成功です!
なので、ピックオフ牽制で刺されても盗塁成功率は下がりません。
※厳密にはもっと難しい定義があるみたいですが、ここでは割愛しますね。
ピックオフ牽制と言えば、ダイエーやメジャーリーグで活躍した、城島健司捕手が座ったまま一塁に矢のようなピックオフ牽制をして、一塁走者をアウトにしていたのが印象的です。
このピックオフ牽制には、盗塁を抑止するだけでなく、打者が打った際に好スタートを切らせないと言う効果もあります。
キャッチャーの盗塁阻止率は走者がスタートを切って、アウトにしなければ上がりませんが、相手チームの盗塁数を減らす効果があり、しかも走者のスタートも遅らせると言うメリットがあるわけです。
その反面、リスクもあります。
捕手は走者に悟られないように送球をするため、ボールを受ける野手とのコンビネーションが重要になります。
すると、野手がしっかりベースにカバーに入らなければ、誰も居ないところへ捕手は送球することになりますし、1塁へ送球するときは左打者、3塁へ送球するときは右打者と送球の方向が重なるので、悪送球になる可能性が高くなります。
せっかく走者を進塁させないために行っているプレーなのに、逆に走者を進塁させてしまう可能性が高くなってしまうわけです。
クライマックスシリーズファーストステージの第2戦で、ファイターズの西川が先頭打者として四球で出塁も、ホークス甲斐のピックオフ牽制で1塁タッチアウト。
こう言うアウトは流れを変えます。
また、甲子園でも今年はこのピックオフ牽制が頻繁に見られました。
もしかすると、緻密な情報野球の中で、この“ピックオフ牽制”が注目されつつあるのかもしれません。
(僕は高校生がやるには高度なプレーで、悪送球で試合が決する場面が出るのではと心配していましたが、しっかり練習しているようで、そう言う場面はほとんどありませんでした)
ピックオフ牽制は、キャッチャーの洞察力、肩の強さ、内野手との連携と言った高い技術を要しますが、スピード感あるプレーに目を奪われるプレーでもあります。
球辞苑(NHKのBSでオフシーズンに放送する番組)で取り上げて欲しい内容…
そんな、“ピックオフ牽制”にも注目してみてはいかがでしょうか?
→今回は適切な画像が無かったため、赤坂のイルミネーションをどうぞ(笑)
このカップルは見知らぬ人です←この撮影もピックオフです♪
日本シリーズ総括
とうとう、日本のプロ野球全日程が終了しました。
野球をヲタクとしては、辛い冬がやって来た訳ですが、筆者は毎日野球に関わって行く覚悟です!
と言うことで鮮度は下がりましたが、日本シリーズの総括を!
ソフトバンク4勝
カープ1勝
1つの引き分け
さすがに、初戦の引き分けは予想出来なかったが、ほぼほぼ予想通りの展開でした。
日本シリーズ開幕前のブログでこんな感じと予想→
何勝何敗の予想を書かなかったのは反則か…どっちにしても、引き分けがあった時点で予想は外れてましたが(^_^;)
◇チーム力が勝敗を分けた◇
ソフトバンク4勝1敗と結果だけを見れば、大きな差があったと見えるが、一戦一戦を見れば紙一重だったし、歴史に残る素晴らしい日本シリーズだったと思う。
初戦、32年ぶりの引き分けでスタートした日本シリーズは、初回カープは菊地の本塁打と松山の適時打で先制パンチを浴びせた。
流れは完全にカープかと思われたが、5回にデスパイネの当たり(記録は内安打と菊地の送球エラー)で2点を返され、硬直状態で延長12回規定により32年ぶりの引き分けになった。(日本シリーズ12回規定では初)
この引き分けで、完全にカープのホームアドバンテージは野球をする上で関係なくなったと感じた。
カープの走塁野球は封じられ、ソフトバンクは勝つための方向性がある程度見えただろう。
シリーズ展望のブログの中で、ランエンドヒットの活用を記述した。
甲斐キャノン(←流行語になりそう)による盗塁阻止に加え
ヒットエンドランはホークスの投手陣のクイックや、変化球の特殊性から空振りする確率が高く、そのリスクが大きすぎると感じたからだ。
(千賀のお化けフォーク、石川のパワーカーブ、バンデンハークのナックルカーブ、武田の変則軌道のカーブなど数えれば切りがない)
相手の長所を封じつつ、相手が嫌がる野球を工藤監督はイメージしていたに違いない。初戦に負けなかったことで、2戦目は積極的な攻撃的オーダーを組んで、勝負に出ることができた。(結果は5ー1で広島の勝利)
野球解説者の高木豊さんが、ホークスは“カメレオン野球”と言う表現をしていた。
いろんな色の野球ができると言う意味だ。
カープのシーズン95個(セ・リーグ1位)の盗塁数と長打(=長打率.431 セ・リーグ1位)を生かした野球がカープ野球なら、ホークスは相手の嫌がる野球を状態に合わせてできるのが、ホークス野球だと気付かされた。
先発投手は初回からフルパワーで投げて、第2先発2枚と言う前代未聞の継投から、中継、抑えへと繋いで行く。
攻撃では、ヒットメーカーの内川や、グラシアルにバントを命じて見事成功させている。
カープはフランスアに強引な回跨ぎをさせたり左投手不足が露呈した。
鈴木誠也や松山が1回ずつバントを試みているが、いずれも進塁には繋がっていない。
本来、カープが得意としていた走者を動かし続ける野球をあっさりお株を奪う形でホークスがしていた。
◇パ・リーグ野球◇
セ・リーグとパ・リーグの野球の違いを論じるとき、必ず言われるのが、セ・リーグは変化球主体、パ・リーグはストレート主体と言われる。
データが手元にないので、説得力にかけるが、カウントの組み立てがそもそも違うと思う。
それが結果的に甲斐キャノンに象徴される盗塁阻止やエンドランのタイミングに表れていると思う。
セ・リーグが変化球主体と言われるが、そのためボール球を投げるタイミングがパ・リーグと違う。
それがカープの盗塁死の数に表れていると感じる。
パ・リーグは浅いカウントから、走る走者が多い。
西川や源田はその典型的なタイプだ。
そのため、捕手も打者と走者との兼ね合いで配球をしていくが、今回の広島は走りやすいカウントまでタイミングを計っている感があった。
その走りやすいタイミングまで待っている間に、打者が不利なカウントになったり、ランエンドヒットを仕掛けられなかった感が否めない。
要は捕手のリードに先手を打たれてしまっていると言うことだ。
セ・リーグの配球では走れたのにと思うことがカープベンチにはあったと思う。
結果、第6戦では走ってはいけないケースやカウントでスタートを切ってしまうと言う悪循環。
甲斐の強肩は最後、カープの走者の判断を狂わすまでに至ったが、その背景にはリーグの配球の差があったように思えてならない。
◇総じて◇
近い将来、こう言うシリーズの予想なんかもAIにとって代わられる日が来ると感じている。
エンジニアでは無いので、詳しいことは分からないが、ディープランニングの技術は急速に発展している上に、データ集積の分野も多岐に渡っている。
野球は人間がやっているスポーツなので、データがそのまま当てはまるとは僕も思っていない。
今回MVPを獲得したホークス甲斐捕手に関しては、キャノン砲(盗塁阻止)が注目されたが、リード面に関しても大いに評価されるべきではないか
シーズン出塁率.468の丸をシリーズで出塁率.185に抑えた。バッテリーの共同作業ではあるが、決してリードを間違わなかった。丸・鈴木の二人は※OPSが1.000を超える打者なだけに、それを分断することに成功した(鈴木が回の先頭打者であることが多かった)ことが、カープの打撃に大きな狂いを生じさせたことは間違いないと思う。
※OPS(=長打率+出塁率 .800を超えると一流打者、1.000を超えると超一流と言われる)
こうやって結果としてデータに表れる事象も、人間の洞察力や精神面に大きく起因する。
このシリーズは、ソフトバンクがデータ上も、選手としての人間力も上回った結果だと思う。
カープはカープらしい野球をある程度貫いた。これがワンプレーや一つの采配で逆転していた可能性は存分にあったが、その紙一重の積み重ねが結果4勝1敗と言う結果であり、日本一のチームとしての証なのだと思う。
記録はエラー!
「記録はエラーです。」
よく野球中継を観ていると耳にする言葉ですが、
そもそも「記録はエラーって何?」って子供の頃よく思っていたので、そんなシンプルな疑問を今回はテーマにしたいと思います。
ざっくり言うと、打者走者や走者を本来であれば、アウトにできた打球を野手がなんらかの理由で、アウトに出来なかったり、進塁を許してしまうこと、またはその回数を失策(=エラー)と呼ぶ。
その「記録はエラー」と言うのは、打球や一連のプレーに対して、公式記録員が「それはアウトにできたよね」とか「そのプレーが無ければランナーは進塁しなかったよね」と判断した時に、公式記録として守備側の選手につける記録のこと。
エラーを見たときに「あぁ~」と言うため息とともに、「それアウトにできたやろ!」と皆さんが思うのと同じように、公式記録員もそう思っている訳です(笑)
ただ、多くの判断基準に則って、記録を付けているので、エラー一つにしても公式記録員の仕事ってすごいなと思う。
でも、エラーが多い選手が必ずしも守備の下手な選手かと言えば、単純には言い切れません。
今年2018年、パ・リーグで最も失策の多かった選手はこちら
あることにお気づきの方もいらっしゃるのでは…
山川と浅村以外はみんなショートの選手です。
それに、今宮や源田の守備が下手なんて思う人は居ないですよね…??
詳しくは分かりませんが、このショートの選手のエラーの多くは※“送球エラー”です。
(※投げたことによるエラーで、逆は捕球エラー)
ショートと言うポジションは、最も多くの打球や送球を処理します。
(源田は何らかの送球でアウトにしている数(=補殺)が526回もあるんですね=パ・リーグ1位)
その中で、ファーストに投げる距離が最も長いポジションで最も難しいポジションと言われます。
それ故に、主にファーストに送球する際に、ワンバウンドしたり、逸れたりして、「ちゃんとしたボールを投げていればアウトだったよね」と公式記録員が判断すると、ショートに“失策(=エラー)”をつける訳です。
難しいことをやっていて、さらに打球を処理する回数が多いのに、エラーばっかりつけられてはたまりませんね…
サラリーマンでも、仕事をこなせる人に仕事が回ってきて、その分、人より失敗が多くて、給料が下げられたり、上司にとがめられたりなんてこともありますよね…泣
さすがにショートのポジションで、他の野手よりエラーが多くて給料が下がることは無いでしょうが、それだけ酷なポジションなので優しい目で見守ってあげたいですね。
特にホークスの今宮なんかは、普通の人が追いつけない打球に追いついたりして、触ってしまってエラーになったり、追いついて捕ったは良いが、難しい体勢から投げて、余計に走者を進塁させてしまったりと、名手が故のエラーもあったりします。
ちなみに、ピッチャーの暴投(=ワイルドピッチ)キャッチャーの捕逸(パスボール)、野手の野選(=フィルダースチョイス)は失策には数えられません。
失策は、ピッチャーの防御率にも関わってきます。
本来はアウトにできたプレー(エラー)で出たランナーはホームに返ってきても投手の責任では無いので、ピッチャーの防御率(自責点)には反映されません。これも複雑な計算があったりするので、細かくは書きませんが…
そんな訳で、守る野手にも防御率的なのがあって、守備率と言って『(刺殺数+補殺数)÷(刺殺数+補殺数+失策数)』で守る人の数値を出します。エラーが多い人ほど数値は低くなります。※刺殺や補殺についてはいつか取り上げようと思います。
ちなみに今年のパ・リーグの内野手(規定試合数到達者)でもっとも守備率が高かったのが、
ファイターズの中田翔の.998で失策数は3.逆に低かったのはマリーンズ鈴木大地の.969で失策数は10。
記録はエラー!でも頑張っている選手だからこそのエラーって言うのもあり、それを一つでも減らして、チームのために一つでも多くのアウトを取る(いわゆるファインプレーってやつです)ことを目標に練習をしている訳ですね。
エラーは流れを変えるプレーでもあります。
「このエラーはだめ!このエラーは仕方ないよ」と公式記録員とは別の目で失策を噛み砕きながら野球を観るのもある意味で野球観かもしれませんね。
2018年ファイターズのドラフトは成功だったか?
2018年のドラフトの総評については前回の更新で記述したが、ファンとして20年以上チームを見続けてきた筆者としては、ファイターズのドラフトの結果について、コメントしないのは物足りないので、ファン目線で少し辛口にドラフトについて書こうと思う。(※やや長文につき注意)
◇補強ポイントは◇
今年の補強ポイントは中期的な部分と、短期的な部分で分かれると思う。
中期的な部分については、根尾の指名にも表れていたように、二遊間の補強だ。
現在のショートは中島卓がレギュラーと言って異論は無いと思うが、2番手の選手が居ない。
筆頭は石井一成だが、昨年の守備を見ていると複数ポジションをこなす中で、スローイングに弊害が出てきた感は否めない。本来守備の良い選手だが、敗戦に直結する送球エラーを何回か経験したことで、イップスになりかけているのではと疑ってしまう。
太田賢吾もバッティングを考えると、レギュラーとしては物足りない。
ショートで入団した、渡邊諒はイップスから復活してセカンドを守っているので、打力のことも考えると、ショートへ戻すことも難しい。
平沼もショートに挑戦しているが、足の運びが到底内野手とは言い難い。打力と走力を生かすためにも、他のポジションでレギュラーを掴んで欲しい。
難波が最も後継者に近いが、二番手ではない。
現状では、二番手からの後継者を二遊間で育てるのは難しい。
前述の通り中島卓の守備力が落ちる前(どうしても年齢と共に肩の衰えには逆らえない)に後継者を作りたい。
まして、今年はセカンドが固定できなかったこともあり、中期的にも短期的にも二遊間は必要だ。
短期的には、先発の頭数が足りない。今年のシーズン前からの懸念事項は払拭されなかった。
上沢とマルティネスが急浮上したが、有原、高梨、加藤のマイナスを考えると、頭数が足りない。
特に、左の先発タイプが居ない。
一昨年、ドラフト1位で獲得した堀瑞輝は先発を経験するも、後ろのタイプに見えて仕方ない。
上原も今年4勝するも、信頼を得たとは言い難い。
どうしても、短期的にチームの編成上、先発の左投手が必要である。
◇根尾を外して獲得したのは…◇
大本命の根尾くんは4球団競合の末、外れてしまった。さすがの優しい夫(=木田GM補佐)も2年続けての強運は無かったか…
その悲運を挽回したのが、ファイターズドラフトの大方針と戦略だった。
甲子園を沸かせ、かなーしフィーバーを巻き起こした、金足農の吉田輝星を1本釣り。
各球団、一巡目が高校生野手に集中し、その抽選を外した球団が、立命館大の辰巳に集中。
見事、今年一番の選手を獲得した!
栗山監督本当に嬉しそうでしたね(笑)
◇吉田輝星は本当に1番の選手?◇
ファイターズは今まで、数々のタレント選手を獲得している。ダルビッシュ、中田、斎藤佑、大谷、清宮とそーそーたるドラフト1位が入団している。
ファイターズファンの悪夢は、1つ斎藤佑の二の舞にならないかと言うこと。
人気先行型であることは共通しているが、異なることが2つある。
1つは、彼が甲子園準優勝投手であること。そして、U-18のワールドカップでコンディション不良で思うように投げられず、悔しさを味わっていること。
2006年、早稲田実業VS駒大苫小牧の試合を思い出して頂ければ多くを語ることはないかと…
その悔しさをバネにした、田中将大は楽天に入団し、1シーズン24勝0敗と言う神がかり的な成績を残し、メジャーへ旅立っていった。
一方の斎藤佑はである…
性格的な問題もあるだろうが、吉田自身も今の実力ではプロの世界で通用するとは思っていない旨の発言をしているし、そこが根本的に斎藤佑と違う。
きっと正しい努力をしてくれるだろう。
2つ目は、素人目であるが、実際に2人の投球を生で見た感想だ。
斎藤佑の高校時代の投球はテレビでしか見ていないが、吉田と同じく、地を這うようなストレートを武器にしていた。基本的には低めへの制球力を武器にしていたが、吉田の甲子園での投球のように、ストレートだけで球速差を付けたり、高低の出し入れは出来ていなかった。
万を持して、プロ入りした斎藤佑は開幕ローテーションを確約されていたが、東日本大震災の影響で、先発が延期になり、ファームの球場で近くから見る機会があった。
(あの時は、普段人の少ない戸田球場に、全国からおば様軍団が押し寄せて大変だったな…)
その時の感想は、「なんだこの棒球は…これがドラフト1位か…」
大学での故障が影響したのか、甲子園優勝の時の球筋は何処へ…
それに比べ、甲子園で見た吉田のボールは生きていた。
ストレートがミットに収まるのが、感覚よりワンテンポ速く見える。
そのままプロに入ってきて、プロ仕様のトレーニングをすれば、少なくとも斎藤佑のようになることは無いと信じている。
課題は変化球だと評されているが、彼の器用さがあれば克服をしてくれるだろう。
何よりも実践向きな投手であり、負けん気の強い性格はまさにプロ向きの投手である。
必ずや1番の選手であると証明してくれるだろう。
◇甲子園のスター◇
今年のファイターズは上記の吉田を含め、甲子園のスターを4人獲得した。
そのうち、4人とも生で見ることができた。
高卒の選手が来年のシーズンにすぐに活躍することは無いと考えると、将来どう言った選手になるかを踏まえてコメントしていこう。
◇逆境に強いエースで4番◇
夏の甲子園観戦、70試合以上の経験、10年目にした初めて今年、地元埼玉県のチームを観れたと言うことで、感激も一入。
四番投手で出場した野村は、鳴門高校に4点を先制されるも、打っては4打数2安打3打点1本塁打。投げては9回7安打5失点完投勝利。
ファイターズは恐らく、野手として使うことになるだろう。
この試合のレフトへの本塁打の打球も凄まじいものがあった。金属バットとは言え、高校生の飛球とは思えなかった。
※フライボール革命が叫ばれ、いち早くこう言う趣向を取り入れるファイターズにあって、打球に角度の付く選手を指名するところがさすがだなと、指名が発表されたときに思った。
もしかしたら、4番清宮、5番野村と言う最強クリンナップになるのではと本気で期待している。
※フライボール革命については、勉強したらアップしようと思います…
◇武田久の血(知)を受け継ぐ剛腕投手◇
3位で指名した生田目投手は最速155km/hの右腕。スポーツ紙に書いてある知識しかないが、日本通運からの指名と言うことで、武田久の関係で指名に至ったとすぐに思った。
プロから社会人のチームのコーチとして赴任した武田久のプロ野球で得た知を得た投手であることを考えると、即戦力として期待大なのではないか。
◇身体能力は育てられない◇
4位で指名したのは万波中正外野手(=横浜高校)
彼も甲子園で、対 愛産大三河戦を観戦。
この試合四番で出場していた万波以外は先発全員安打。全く良いところなく終わった。
そして、金足農業に敗退した試合同様、淡白な打撃が目立った。
大概、こういった選手は指名がかからないものだが、ファイターズは指名に踏み切った。
かの、ノムさんこと野村克也氏は「遠くに飛ばす力、早いボールを投げる力、足が速いことは育てることが出来ない。」と言うことを常々言っているが、まさにその典型例で、彼はこの3つに力は持っている。如何様にも化ける要素があると踏んだのだろう。
雑な表現だが、野球が上手になればきっと戦力になってくれるだろう。
(個人的にはここで横川を指名して欲しかった…)
◇甲子園の敗戦投手◇
いやいや甲子園の優勝投手でしょ!?
その通りです。春夏連覇を成し遂げた大阪桐蔭のエースであり優勝投手です。
昨年の夏の甲子園の対仙台育英戦、今年キャプテンだった中川君が一塁ベースを踏み損ね、その後、劇的なサヨナラ負けを喫したそのマウンドに居たのは他でも無い2年生柿木投手だった。
実は、柿木は今年の甲子園で観た訳では無く、昨年の明治神宮大会で見ることが出来た。
この時は先発好投の横川(読売=ドラフト4位)をリリーフして4回2失点の投球だったが、その時に比べ、今年の夏は球速やボールの切れは格段に上がっていたと思う。
いきなりエンジン全開と言うタイプではないところを見ると、先発タイプでスタミナも十分な投手だ。
前年の悔しさをバネにし、着実に成長しているパワーピッチャーとして、もしかしたら最初は吉田より成績を残すかもしれないと思っている。
同じ大阪桐蔭の根尾や横川よりも下位指名であったが、その悔しさもコメントの中で隠すことは無かった。
そう言った意味では即戦力と高校生としては一番楽しみな存在だと踏んでいる。
◇高校生捕手の魅力◇
ファイターズは最近高校生捕手を獲得する流れになっている。
近藤、清水、石川亮、郡、としばらく高校生捕手が続いている。やはり、捕手と言うポジションの特性上の問題なのか、今回も甲子園出場経験の無いが高校生捕手を獲得した。
どうやら、アマチュアでは捕手を育てる指導者が不足しているらしい。
中途半端な指導の下で育った捕手を即戦力候補で取るより、ポテンシャルを買って育てた方がリスクが少なく魅力的なのだろう。
田宮裕涼(ユア)(=成田高校)、右投左打で好打者の捕手。身長は174cmと捕手としては小柄だが、かつてファイターズにいた、今成のようなイメージなのか…
鎌ヶ谷に行って偵察してこようと思います。
◇北海道枠の即戦力サウスポー◇
いつもお決まりの北海道枠です。
福田俊(スグル)(=星槎道都大)
(こんな大学聞いたことなかったな…福祉・デザイン系の大学で小規模と言うこと以外は特段調べようがなかった(笑))
上記でも記述した補強ポイントのサウスポー。
この投手も、大学同様に全く情報が無い(笑)
大卒で獲得しているところを見ると即戦力なのか…
経歴的にもタイプ的には宮西と同じタイプのようです。
(歯切れが悪い…)
◇今年のサプライズ◇
今年のサプライズは何と言っても、育成選手の獲得です。
BCリーグの富山GRNサンダーバーズから海老原一佳外野手を指名。
情報筋によると、左の中距離打者で(スポーツ紙では長距離砲と報じています)、タイプ的には、浅間や谷口と被るようです。
この選手が支配下登録されると外野の競争はさらに激化します。
岡大海を放出したように、海老原は大卒からのBC入団(創価高―創価大=創価枠ww)なので谷口あたりが、また放出されるのではないかと…
◇総じて◇
ここまで各選手で知っている限りのコメントをしましたが、表題にもあるように、今年のドラフトは成功だったのか?
1つはファイターズらしさを貫けたと言う意味では大成功だった。
2つ、補強ポイントと言う意味では物足りなさを感じる。
3つ、他球団との比較論では勝てたのではないか。
僕個人的な心残りは、大阪桐蔭の横川を獲得して欲しかった。未完成の投手だが、左の大投手に成長する予感がする。日本でずっとプレーすれば200勝も夢では無いとさえ思う投手だ。
読売に行ったと言うことで、活躍できなければ、市川、大田泰示、公文のようにファイターズに来ていただければとひそかに思ってます←小声
育成のチームなので、なんとも言い難いが、大卒か社会人の内野手を1人獲得してもよかったと思う。それはレギュラー選手としてよりも、今の若い内野手を刺激すると言う意味合いでだ。ライオンズの源田のように、レギュラーになってしまえば戦力な訳で。
田中賢介が長く守ってきたポジションで、後釜が出にくい中で、競争が鈍化しており、競争をあおる意味でも獲得をして欲しかった。
来年の鎌ヶ谷は報道陣や吉田ファンで大変なことになりそうだ…
昔からのコアなパ・リーグファンの居場所がまた一つ無くなってしまう気がして寂しいが、注目されることは良いこと!頑張って視察に行こうと思う。
ドラフトの成功か失敗かは5年後、10年後にしか分からない。
10年後に1軍のレギュラーとしてやっていけるのは、全球団で指名された選手の十数パーセントと厳しい世界。
もちろん指導者の手腕も問われる。
今年指名された選手が活躍すれば、ファイターズの未来はしばらく明るい!
日本シリーズ展望
ドラフトも終わり、いよいよ明日から日本シリーズが始まります。
ペナントレース三連覇の広島カープVS下克上を狙う福岡ソフトバンクホークスの対決になります。
日本シリーズの展望、データ派の筆者ではありますが、今回はちょっと別の切り口から、日本シリーズについて記述したいと思います。
”人気のセ、実力のパ”なんて言われますが、もはやこれは冗談では無くなり、レベルの差は顕著です。
それは交流戦の対戦成績をみれば明らかです。
となれば、今年の両チームの打撃成績や投手成績を単純比較しても、直接の予測には繋がらないのではと言う私見です。
「それじゃあソフトバンクが勝つってこと?」
と言う声が聞こえてきそう←
なので!
逆に言えばソフトバンクに付け入るスキがあるとすれば…と言う切り口から見て見ましょう。
短期決戦の経験からいえば、ソフトバンクの方が圧倒的に上です。
過去2年においては
広島は一昨年、ファイターズとの日本シリーズでホーム2連勝の好発進も敵地で3連敗し、第6戦で涙を飲んだ。
昨年はCSで、カープらしい攻撃が機能せず、DeNAに破れた。
ソフトバンクは一昨年、2位から進出したCSで、ファイターズ大谷翔平の大暴れで、ファイナルステージ敗退。
昨年は言わずもがな、日本一のチームです。
上記を踏まえて、やはりソフトバンクの野球は広島より上と感じます。
こうなると、カープの選手それぞれが普段以上の力を出すしかありません。
1、2戦は本拠地マツダスタジアムでの試合です。
「俺が、打たなきゃ!絶対に抑えなきゃ」と言うプレッシャーから解放されるとすれば、ファンがつくる雰囲気しか無いでしょう!
そこで、新井さんが代打で出て来て逆転打でも打とうもんなら、最高の雰囲気になる。
そう言う試合展開で、8割の力でも野球が出来ること(=結果100%の力が発揮できること)が大切なのではないかと思います。
僕がよく使う表現として、“しなり”のある野球と言う言葉があります。
金槌を思い浮かべて下さい。
利き手で釘を打つときと利き手と逆で打つときだと、釘の入りが違う経験をしたことがあると思います。
利き手の場合は金槌の柄の部分がキレイにしなっているためうまく釘が打てるのです。
決して、力が弱いからでは無く、利き手と逆だと力を入れてりきんでしまうことで上手く柄の部分しならないのです。
だから、強いソフトバンクに対して“よそ行き”の野球では無く、カープが1年間やって来た野球を本拠地でどれだけ体現できるかが大事で、そこで流れを掴めれば敵地でも十分に戦えると思います。
野球の基本かもしれませんが、強いて言えば、無死(または一死)1、3塁の状況を序盤から何回作れるかがカープらしい野球になるのかなと…
常にゲームを動かし続けること!試合巧者であるソフトバンクにその権限を握らせないこと、塁上のランナーを動かした続けることで主導権を握る。
ここに尽きるのではないでしょうか。
ソフトバンクのキャッチャーには甲斐キャノンが待ち構えていて、盗塁も容易にはできません。
ランエンドヒットや送りバントをどのタイミングで使うかもキーポイントでしょう。
普段以上の力を出すと言うことは、運も必ず関わってきます。
常にその運を掴むために動き続ける。℃℃℃(カープのスローガン)では無く、動動動で行きたいところですね!
ホークスは下位打線もCSでは元気だったので、ここがそのままの力を発揮すれば、問題ないでしょう。(扱いが雑ですいません…)
今回はデータは抜きでしたが、そんな日本シリーズ展望でした。
↑ミドスケさんです
2018年ドラフトとは
平成最後のドラフト会議が、10/25(木)に行われました。
今年のドラフトについて、各球団で感じたことを少しだけ…
(毎年恒例、関野アナお疲れ様でした!)
☆広島東洋☆
4球団競合の末、報徳学園小園内野手の交渉権を獲得(=以下獲得表記)。田中広、菊池の後のセンターラインを担う選手として、期待される。
今年の広島は高校生中心に選手を獲得、三連覇を成し遂げる充実した戦力を背景に、育成に特化した布陣になっているように感じる。
一推しは、智弁和歌山の林内野手。名将、高島監督に天才と言わしめた長距離砲。将来の中軸として期待がかかる。
☆東京ヤクルト☆
根尾、上茶谷の両選手を外すも、國學院大の清水投手を獲得。
外れ外れ1位としては申し分ない投手。(ちなみに筆者の推しメン=詳細はドラフト展望のブログで更新)
今年のヤクルトは先発投手の駒不足に苦しんだことを考えると、投手中心の布陣なのかなと。明豊濱田外野手を獲得し、高校生外野手を4位で指名と言うことで大器であることが伺え非常に楽しみな存在。
☆読売☆
根尾、辰巳を外し、大学生投手の高橋投手(=八戸学院大)を獲得。
今の巨人の方向性を考えると、少し違うかなと思ったが、高校生投手を3人獲得していることを考えると、原政権で育成を担わせ、不足の外野手と、明秀日立の増田を指名しているものの、坂本の後釜はFAで獲得する方向なのかのと推測できる。
一推しは大阪桐蔭の横川投手。190cmから投げ下ろす角度のあるストレートとキレのあるスライダーは素質十分。育成によっては左の大投手に成長する可能性を持っていると思う。
まずはフォーム固めから、じっくりと見ていきたいところ。
☆横浜DeNA☆
外れ1位で東洋大の上茶谷投手を獲得。DeNAは毎年即戦力投手が1年目から活躍しているだけに、例年通りのドラフトと言える。
ただし、濱口・今永が2年目のジンクス、今年の東も来年の結果次第では使い方を考えていかないといけない気がするが…
一推しは日大鶴ケ丘の勝又投手。実際には見ていないが、西東京大会で日大三に負けるまでは無双の投球だったそうです。高校生投手が少ないDeNAにとっては大事に育てて欲しい存在。
☆中日☆
もっとも注目を集めた、大阪桐蔭根尾内野手兼投手外野手?を獲得。
プレーだけでなく野球に取り組む姿勢や人間性は各球団、喉から手が出るほど欲しかった逸材。
落合政権終了後、低迷が続いているだけあって、スターの獲得は悲願であり、京田とのポジション争いでさらなるレベルアップを期待。
中日は25歳以下の捕手がいないため、関東一の石橋捕手を獲得したことは大きい。ある情報筋によると、かなり良い選手らいしい。
一推しは言うまでもなく根尾君です。
☆阪神☆
この球団がもっとも失敗したのではと感じるドラフトだった。
即戦力中心のドラフトで、かつ1位は外れ外れと後手に回った印象は否めない。
5位で指名した創成館の川原投手は実際に甲子園で見ているが、あまりオーラを感じない投手(創志学園にK.O.されたせいもある)だったが、実際に観た選手なので期待してみていきたい。
育成ドラフトで獲得した片山捕手が良いと情報筋から=これを一推しにしたいと思います。
☆埼玉西武☆
高校生野手に指名が重複する中、日体大の松本投手を1本釣り。投壊した西武の筋が通った素晴らしい戦略であったと思う。
例年の富士大枠、遊学館の牧野捕手を獲得するなどバランスの取れた豊作ドラフトだと感じる。
また浦和学院の渡邊投手を地元のスターとして将来性を期待し2位で獲得。実際に観て、全てにおいてレベルアップの必要性を感じたが、エースとしてのオーラと身体能力は申し分ないので、彼を一推しにしたいと思う。
☆福岡ソフトバンク☆
1位で東洋大の甲斐野投手、2位で三菱重工広島から杉山投手と即戦力投手を上位で獲得。
今年、サファテ、岩嵜の故障と、来年は今年酷使した投手が故障することを考えると、納得のドラフトと言える。
早実野村大内野手を獲得し、内川、松田の後継者もしっかり獲得している。この布陣を見るとFA獲得選手とミックスすると、毎年のソフトバンクの強さが垣間見えるドラフトと言えるかもしれない。
一推しは情報筋より、金沢星稜大の泉投手です。実際には見ていませんが、この情報筋の情報はほとんど当たるので、注目したいと思います。
☆北海道日本ハム☆
例年通り、話題性に富んだドラフトだった。
金農フィーバーを巻き起こした、金足農吉田投手を外れ1位の1本釣りで獲得。
身体能力の高い高校生を多く獲得し、選手育成の自信も伺わせる。
一方、生田目投手(日本通運)福田投手(星槎道都大)と即戦力投手も獲得し、話題性、布陣ともに日本ハムらしいドラフトであったと思う。
※詳細は別の記事で記載予定
☆オリックス☆
補強ポイントの明確だったドラフトだった。小園、根尾に比べると話題性やポテンシャルも落ちるが、天理の太田内野手を1位で獲得。
亜細亜大の頓宮捕手の2位の獲得は非常に良かったと思う。
左の中継ぎもJX-ENEOSの左澤を獲得し、即戦力中心の布陣となった。
将来性と言う面では、少し物足りない感はあるが、優勝から最も遠ざかっているチームとしては明確な指名となった。
一推しは2位指名の、頓宮捕手。捕手として使うかは別として、パワーと柔軟性を兼ね備えたスラッガー。東都秋季リーグで國學院清水から放った2本の本塁打は圧巻だった。
☆千葉ロッテ☆
4球団競合の末、大阪桐蔭藤原を獲得。高校生外野手を1位で獲得する意味を考えると、藤原獲得だけでも、ものすごく良いドラフトだったと言える。
日体大東妻投手、早稲田大小島投手も甲子園を沸かせた投手であり、ポテンシャルも十分。
一推しは亜細亜大の中村投手。変則モーションから繰り出されるキレのあるボールは、プロでも打者が手を焼きそうな存在。
☆東北楽天☆
外れ1位で4球団競合の末、大学No1外野手を獲得。全く知らない選手であったが、今年成長した田中和、島内、外国人との争いに加われるかが注目。
5位で横浜高校元監督の渡辺さんの孫にあたる、渡辺佳明内野手、育成で則本昴大の弟である、則本佳樹投手を獲得と、話題性も十分。
大卒選手を多く指名し、平石新体制のスタートには申し分ないドラフトだったのでは。
~総評~
各、スポーツ紙や評論家の記事にドラフトの点数をつけるものがあるが、ドラフトの点数は、5年後~10年後にならなければ分からないと言うのが正直なところ。
万年Bクラスのチームはドラフトとしては極めて0点に近いと言えるし、優勝争いを常にしているチームであれば、満点に近いと言うことになる。
大切なのはドラフト1位の選手もそうだが、2位以下の選手の方が圧倒的に多いわけで、そこで獲得した選手をいかに育てるかにかかっている。
奇をてらった指名や、チームとしての戦略の無いドラフトは一向に戦力の底上げにならない。
今年のドラフトでもそういう球団がいくつか見られた。
話題性や監督の意思によらず、球団の方針としてしっかりとした方向性や戦略を貫き、スカウティングと育成をマッチングさせるための、指名ができる球団こそが、ドラフト巧者と言えるのではないだろうか。
そう言う意味では、埼玉西武と千葉ロッテ、広島東洋がドラフトは成功を収めたと個人的には思う。