野球観術

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ピックオフってニャンだ?

以前、エンドランとはナンだ?と言うブログを書きましたが、テレビ朝〇さんに怒られそうなので、タイトルを変えることにしました(^_^;)

さてさて、標題の“ピックオフ”って言う言葉を野球中継の中で解説者が言ったりしますが、いったい“ニャン”なのか?
実は最近まで僕もよく知りませんでした。

と言うことで勉強してみました。

主に“ピックオフ牽制”と呼ばれるのは、投手が投球し捕手が捕球した後、走者を刺すための牽制球のことです。

ちなみに英語のpick off とは
①~をもぎ取る  ~をむしりとる
②(一匹を)狙い打つ
③【野球】牽制で走者を刺す
と言う、他動詞+副詞 のいわゆる英熟語だそうです。
(筆者は英語が大の苦手です)

それが名詞化して、「牽制による刺殺」と言う言葉になったようです。

と言うことは、アメリカでは昔から使われていたことが、コトバの成り立ちから分かりますね!

ちょっと賢くなったところで、話を元に戻しましょう(^_^;)

この捕手からのピックオフで刺された場合、攻撃側の記録は「牽制死」、捕手に捕殺とタッチした野手に刺殺がつきます。

なんのこっちゃ!?
何が言いたいかと言えば、“盗塁失敗”=“盗塁死”じゃないと言うことです。

よく、盗塁成功率って数字を目にしますが、あれは盗塁をしようと次の塁に走ったうち何回成功したか、
と言う訳です。

盗塁成功数÷盗塁企画数=盗塁成功率

では、ピックオフ牽制でアウトになった走者は盗塁失敗なのか?
そもそも盗塁をしようとして、戻ろうとした結果、アウトになってるので牽制球でアウトなったとカウントする“牽制死”らしいです。
ただし、ピックオフ牽制が来ても次の塁まで走って行ってアウトになったら盗塁失敗“盗塁死”になります。あっ!セーフになったら盗塁成功です!

なので、ピックオフ牽制で刺されても盗塁成功率は下がりません。
※厳密にはもっと難しい定義があるみたいですが、ここでは割愛しますね。

ピックオフ牽制と言えば、ダイエーメジャーリーグで活躍した、城島健司捕手が座ったまま一塁に矢のようなピックオフ牽制をして、一塁走者をアウトにしていたのが印象的です。

このピックオフ牽制には、盗塁を抑止するだけでなく、打者が打った際に好スタートを切らせないと言う効果もあります。

キャッチャーの盗塁阻止率は走者がスタートを切って、アウトにしなければ上がりませんが、相手チームの盗塁数を減らす効果があり、しかも走者のスタートも遅らせると言うメリットがあるわけです。

その反面、リスクもあります。
捕手は走者に悟られないように送球をするため、ボールを受ける野手とのコンビネーションが重要になります。
すると、野手がしっかりベースにカバーに入らなければ、誰も居ないところへ捕手は送球することになりますし、1塁へ送球するときは左打者、3塁へ送球するときは右打者と送球の方向が重なるので、悪送球になる可能性が高くなります。

せっかく走者を進塁させないために行っているプレーなのに、逆に走者を進塁させてしまう可能性が高くなってしまうわけです。

クライマックスシリーズファーストステージの第2戦で、ファイターズの西川が先頭打者として四球で出塁も、ホークス甲斐のピックオフ牽制で1塁タッチアウト。

こう言うアウトは流れを変えます。

また、甲子園でも今年はこのピックオフ牽制が頻繁に見られました。
もしかすると、緻密な情報野球の中で、この“ピックオフ牽制”が注目されつつあるのかもしれません。
(僕は高校生がやるには高度なプレーで、悪送球で試合が決する場面が出るのではと心配していましたが、しっかり練習しているようで、そう言う場面はほとんどありませんでした)

ピックオフ牽制は、キャッチャーの洞察力、肩の強さ、内野手との連携と言った高い技術を要しますが、スピード感あるプレーに目を奪われるプレーでもあります。

 

球辞苑(NHKのBSでオフシーズンに放送する番組)で取り上げて欲しい内容…


そんな、“ピックオフ牽制”にも注目してみてはいかがでしょうか?

 

→今回は適切な画像が無かったため、赤坂のイルミネーションをどうぞ(笑)

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 このカップルは見知らぬ人です←この撮影もピックオフです♪