野球観術

野球や組織論はいつだって愛情から始まる

受け止めて前へ!

先日のプレミア12で

侍ジャパンが世界一になりました!

 

僕は15日(金)・16日(土)明治神宮大会を2日間観戦した結果、寒さに負けて、体調を崩し、世界一の余韻に浸ることができませんでした(泣)

 

プロ野球もドラフトが終わり、秋季キャンプも打ち上げ、アマチュア野球も明治神宮大会が終了し、本当に野球の季節が終わってしまった。

 

そんな今季最後の野球観戦だった上記の明治神宮大会は好ゲームの連続で、2019年を締めくくるに相応しいものだったが、そんな最後の試合に、野球の恐ろしさ人生の残酷さを感じさせる出来事があった。

 

東北福祉大学8―9×東海大学

の試合

 

序盤はお互いの先発投手がピリッとせず、打撃戦となった。

東海大学の捕手、海野君はソフトバンクに2位指名された大学屈指の捕手だ。

ロングリリーフした2番手投手を辛抱強くリードし、失点を食い止めると、5回に東海大学が3本の長短打で3点を勝ち越した。

しかし東北福祉大学は代打策が的中し3点差を追いつくと、4番手で登板した津森君がサイドから繰り出すキレのあるボールで7回・8回を打者6人5奪三振と圧巻の投球を見せる。

東北福祉大の9回表の攻撃が0に終わり、誰もがタイブレークを予想した9回裏に悲劇が起きた。

 

 7・8回に引き続き津森君がマウンドへ

 

1死を取るも、なんでもない内野フライをサードが落球してしまい、1死2塁

続くバッター、4番海野君はなんでもないサードゴロだったが、送球を受けた一塁手がベースから足を離してしまい記録は一失で1死1・2塁

続くバッターもなんでもないセカンドゴロを二塁手お手玉1死満塁

次のバッターは津森君が気迫で見逃しの三球三振で打ち取り2死満塁

そして、次のバッターが放った打球は、投手前で高く弾んだゴロに、それを津森君がファーストへ悪送球してしまい、サヨナラ負け・・・

 

本当に残酷な幕切れだった。

なんでもないと言う単語を連発したが、本当になんでもないアウトにできる打球が悉くエラーとなり内野だけで1イニング4失策と気の毒としか言えない光景だった。

 

津森君は4年生で今のチームでやる最後の野球だった。

2失策をしてしまったサードの子は下級生で試合後涙を流していた・・・

 

監督は試合後どんな言葉をかけるのだろう?

9回の惨事に関わってしまった選手のご家族はどんな気持ちなのだろうと?

いろんな思いが込み上げてきてしまった。

 

甲子園を沸かせた高校生や、地方大会で敗れるも逸材として進学した選手が進む大学野球であり、その中でも全国大会進出と言う、より洗礼されたチームですら、こう言うことが起きてしまうのだから野球と言うのは本当に恐ろしい。

 

前々回のブログで、「感情なんて無くなってしまえばいいのに」と書いたが、あの9回裏に起きたようなことが、今後の僕の人生で仕事やいろんなことで起きるかもしれない。

 

感情がなければ、気持ちは楽かもしれない。

しかし、それを受け止める“こころ”がなければ、逆に恐ろしいことになるのだろうなと言う思いと、それを受け止めきれるのかと言う複雑な気持ちになった。

 

彼らにはあの9回裏に起きたことを、

今は難しくてもなんとか受け止めてバネにして欲しい。

 

人間に感情がある以上はその可能性を秘めている

と教えてくれた人が居たが、本当にその通りだと思う。

 

確かな情報では無いが、津森君は社会人野球に進むと言うことを小耳に挟んだ。

 

ストレートだけなら、十分プロでもやっていけそうな感じだったので、

もしかしたらプロ野球の舞台で目にすることがあるかもしれない。

 

あの光景を見たからこそ、僕はそんな日が来ることを願って止まない。

 

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