野球観術

野球や組織論はいつだって愛情から始まる

推薦図書 ①

僕が現在更新をさせてもらっている、ブログのサブタイトル

~野球や組織論はいつだって愛情から始まる

は、あることがきっかけで、この考えに至ったからである。

 

個人的なことではあるが、筆者がある会社で営業職をしているときです。

仕事に行き詰まり、どうしようも無くなった時に、ある本と出会った。

 

僕はこの本と出会って、前を向くことが出来た。

そこから野球の監督や解説者の書籍を読み漁る習慣が身についた。

 

と言うことで、野球の試合が無くなったオフシーズン、

オススメの書籍を紹介するのも良いかなと思って、今回はそんな趣旨でブログを更新したいと思います。

 

今回オススメしたいのはもちろん、僕の人生の転機になったこの本です!

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https://www.amazon.co.jp/采配-落合博満/dp/4478016267

1章の1項目で、僕はこの本に取りつかれた。

あまり内容を書くとよろしくないので、軽く触れると、首脳陣と選手の食事会場を別にすると言うものだった。

当時の僕は、仕事が終わっても上司の酒の席に付き合わされ、ダメ出しを永遠と聞かされ、終電を逃すこともたびたびあった。

今なら、“アルハラ”と言われても仕方ないレベルだった。

当時の僕にとって苦痛でしか無かったので、落合博満と言う人の若い人への理解にハッとさせられた。

 

それを踏まえて、上司との関係(野球で言えば、監督・コーチと選手)は、こうだと厳しい論調で書いてあるため、若造の僕には理解しやすかった。

 

当時、中日ドラゴンズは非常に強かった。

今年、その黄金期を支えた、岩瀬、浅尾、荒木が引退したが、その選手たちのことも克明に描かれている。

 

最近は、テレビやYouTubeで語られることも多いが、2007年のドラゴンズとファイターズの日本シリーズ第5戦。

日本一に王手をかけた第5戦に先発したドラゴンズ山井が、8回までノーヒットピッチング。日本シリーズ初のノーヒットノーランがかかった状況で、9回表のマウンドに岩瀬を送った時の落合さんの心情には驚かされた。

 

タイトルの『采配』を振るうことの難しさと厳しさ、そして何よりの優しさが集約されたシーンであり内容であった。

 

 

僕も管理者として仕事をした時期があったが、この本を参考にしたことはたくさんあった。難しい判断を迫られた時、『采配』を読み返しては、落合さんならどうするかなと考えを巡らせることも多かった。

おかげで、本自体はもうボロボロです(笑)

 

先ほどの飲み会の話ではないが、僕が居た業界は今までの社会の常識が通用しない若い子が多く、僕自身の年齢が若かったこともあって、その中でも難しい子を部下に迎えることが多かった。

 

野球界とは異なるが、『采配』の考えを自分なりにアレンジして、一緒に仕事をしていた。

今は、パワハラやセクハラ、ハラスメントにがんじがらめにされている中間管理職も多くいると思うが、野球を知っている方なら、そんな悩みを少し解決してくれるヒントを与えてくれる一冊でもあると思う。

 

もちろん純粋に野球の奥深さも書いてあるので、野球好きの方にもオススメではありますが、組織での立ち振る舞いや人生の決断において背中を押されるバイブル的な本として、今でもたまに力をもらうこともある。

 

ちなみに、僕は『采配』を読んだのち、一生懸命営業の仕事に取組み、あることがきっかけで転職を決断した。

後から聞いた話だが、その時の支店長から「お前を辞めさせたことを生かさんといかん」と言われた時、訳も分からないまま3カ月間、無我夢中で仕事に取り組んで、良かったと心から思えた。

そして、転職先ではそこから「オレ流」を貫き、出世をするも、取締役の派閥争いと、無意味な長時間労働に巻き込まれ退職。現在のフリーターに至っている。

 

普通の人からすれば転落人生だが、『采配』の中で、「自分が歩んできた道は、すでに歴史になっている。」そして、「それが良かったのかどうかは歴史が評価するもの。」と関ヶ原の戦いで西軍が勝っていたらなんて言う未来を見ることはできないと言う例えで書いている。

 

僕の今の立ち位置は、何年か後に歴史が評価することになる。そう思えれば、今できることをやろうと思える。

 

ぜひ、野球の試合の無いこの時期に、読んでみてはいかがでしょうか?

 

決してダイヤモンド社の回し者ではありません…