甲子園レポ①
少し鮮度は落ちますが、
8月13日・14日に毎年恒例行事の甲子園遠征に行ってきました。
異常なまでの高校野球人気で、お盆休みに現地に観戦に行くのが本当に大変になりました。
10年前にはとても考えられなかったこの過熱ぶりは、本当に時代の流れだなと…
野球を仕事にすると言う夢は潰えてしまったが、今年ほど野球のことを勉強した年は無い。
野球のことを知れば知るほど、野球がどういうモノか分からなくなってきて、今回の遠征は、僕に野球の観方を教えてくれた人と観戦する中で、いろんなことを学ぶことが出来た。
そんなことを大きなテーマにしながら今回の遠征のレポを2回に分けて更新したいと思う。
今回のテーマはこちら
① 風 と “JOCK ROCK”に乗る
② 7試合のトッピクス
③ 野球の楽しみ方
④ 甲子園は人間の生き方そのもの
それでは前半の更新です。
① 風 と “JOCK ROCK”に乗る
今年の観戦は、2つの大会記録に立ち会うことが出来た。
一つ目は
大会8日目 第三試合
智弁和歌山1点ビハインドの7回に2番細川君に3ランホームランが飛び出し逆転すると、2死から根来君と東妻君に連続ホームランが飛び出し、
“1イニング3本塁打”の大会タイ記録。第90回大会の智弁和歌山高校自身が持つ記録に並ぶ形になった。
この回に一挙7点を取り、智弁和歌山は明徳義塾から初勝利となった。
二つ目は
同日の第四試合
敦賀気比高校3番の杉田君が15年ぶり史上6人目となる“サイクルヒット”を達成。
101回の歴史で過去5人しか記録していない中で、そう言う瞬間に立ち会えたことは本当に野球の神様に感謝したいと思う。
1打席目:右安 2打席目:左二塁打 3打席目:中安
4打席目:右中三塁打 5打席目:左飛
で迎えた9回の6打席目
「ここでホームランが出ればサイクル(ヒット)だ!前の打席の時にこの話をしておけば良かったな(笑)」と言っていると
快音を残して右中間に大きな当たり!
ライトスタンドの中段よりやや上で観戦していて、
我を忘れ「来い!来い!来い!」
と叫んでいると、風に乗ってグングン伸びてスタンドへ!
「すげ~~!!」
感動しながら、右中本②と記録に書き込んだ。
6打数5安打7打点と大活躍。どんな気持ちで第6打席を迎えたのか彼の心中を聞いてみたいものだ。
この日は、台風が接近していることもあってか、浜風(ライトからレフトへの風)とは逆の風が強く吹いていた。
センターからライト方向への打球はものすごく伸びてくるのがライトスタンドにいると良く分かった。
智弁和歌山で“魔曲”と言われる“JOCK ROCK”と強い風に乗り、“1イニング3本塁打”!
杉田君の打球も風に乗って本当によく伸びた。
普段と違う“風のいたずら”も大記録への追い風となった。
② 7試合のトッピクス
普段のレポと違い2日間に7試合を見ているため、1試合を深掘ることはできないが、目についた選手やプレーを随所に。
プロ注目の星稜高校の奥川君!
彼見たさに多くの徹夜組が出るほどの注目選手。
しかし、星稜の先発は2年生の萩原君。
対戦した立命館宇治高校が意地を見せて奥川君を引きずり出し、観衆は万雷の拍手。
これだけのお客さんを呼べる時点ですでにプロ向き(笑)
ストレートはこの日、最速154km/hと超高校級。
立命館宇治打線はその真っ直ぐを弾き返していたが、変化球、特にスライダーが良いところに来ると、やはり打てない。
昨年の吉田輝星と比較するとストレートの質は昨年の吉田の方がずっと上だが、総合力では奥川君の方が上と感じる。彼がこの後、勝ち進む中でどんな投球をするかが楽しみだ。
総合力と言う点で、目を引いたのは智弁和歌山高校の池田(陽)君だ。
13日の試合では、最速150km/hを記録。
ただ、速いストレートを見せながら、変化球中心で打ち取る投球をしていた。
高校生のレベルで、あのストレートを見せられると、変化球をマークするのは厳しいと言うような投球内容だった。またそれを良く分かって投球を組み立てることができるのがすごい。
実際にプロに行くかは分からないが、高校生のレベルとしては非常に高い選手と感じた。
習志野高校 飯塚君
選抜でも活躍した習志野高校のエースだ。
奥川君もそうだが、前評判があったとしても、実際のプレーを見ることでしか、何かを感じることが出来ないと思っている。
実は彼に関しては初めて見る選手だが、非常にまとまりのあるピッチャーだなと言う感想だ。
直でプロに行くようなイメージは湧かなかったが、大学や社会人に行って一回り大きくなれば、プロで活躍する日が来るかもしれないと感じて帰ってきた。
鶴岡東(山形)9-5習志野(千葉)
鶴岡東は2回戦をテレビで観ていた。
昨年の秋の神宮大会に出場した高松商業を倒して3回戦に勝ち上がってきたチームで、基本に忠実な高松商業に対して、個性的なチームと言う印象だった。
特に、背番号11の影山君の力投型から背番号1の技巧派池田君への左腕リレーが印象的で、打者も個性的な打撃フォームから鋭い打球を放ち、強打の習志野高校に打ち勝った。
関東一(東東京)6-5熊本工(熊本)
少し前に県大高崎(群馬)が“機動破壊”と称して、機動力を前面に押し出す野球で一世を風靡した。
あそこまで極端で無いにせよ、超攻撃的な走塁で古豪熊本工を撃破した。
僕は個人的にこう言う野球をするチームが好きなので、ファンになった。
盗塁も5つ企図に対して4つの成功。
注目は1番を打つ大久保君!
地方大会でも7つの盗塁を記録。この日も1回裏に内野安打を記録すると、二盗・三盗を決めた。
野球はやっぱり、
走者が本塁に返ってくることで得点になるスポーツ!
一つでも先の塁を狙う姿勢は本当にすごいものがあり、しっかり投手が守りきれれば、優勝の芽があるかもしれない。
今年の観戦した7試合は1試合あたりの平均得点が12.4点と打つ試合が多かった。
こう言う試合は見ていて面白いし迫力がある。
次の更新でも記述するが、攻守に作戦を立てる場面も多いため、玄人好みの7試合だったと言える。
今日の更新はここまで!
次はこの2日間で感じた野球の観方や想い。
甲子園と言う場が教えてくれたことを記述したいと思う。
今年は購入した望遠カメラが威力を発揮しました。