野球観術

野球や組織論はいつだって愛情から始まる

今年の漢字は「敗」

 

 

2019年、今年の世相を表す漢字として

 

「令」が選ばれた。

 

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今更ながら、日本漢字能力検定協会が主催しているとは知らなかった。

 

毎年、このイベントのニュースが流れると、自分自身の今年1年を表す漢字が何かを考える。

 

野球の話題ではあるが、筆者中心の話になるので、いつものことながら興味の無い方はコレで↓すっ飛ばしてもらって構いません。

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僕の今年の1文字は

 

「敗」

 

同音異義語で「破れる(やぶれる)」と言う意味も含まれている。

 

仕事での夢に「やぶれ」プライベートでも様々なことで「やぶれ」去った。

ファイターズも首位と0.5ゲーム差まで、肉薄するも、Bクラスへと敗れ去った。

 

「敗」と言う漢字を用いたのは、自分自身の弱さが故に「敗れた」、結果、様々なものが「破れた」と言う意味が強く込められている。

 

僕はその現実に耐えられなった・・・

「こんなにも、一気にいろんなことが自分に降りかかってくるのか・・・」と

目に見えない恐怖感が襲って来て、寝れない食べれないの日々が続いた。

 

自分自身が作り上げてしまった恐怖に自分自身が勝てれば、もう少し違う結果になっていたであろうことも、全て裏目に出てしまった。

 

人生の脱線転覆直前だったかもしれない・・・

自ら足を突っ込んだ泥沼から這い出るために、論語や仏教の経典に救いを求めた。

 

栗山監督がそう言う過去の偉人の言葉を大切にしている理由が心の底から分かった瞬間でもあった。

(ただ、立ち直りを見せかけていた頃に、栗山監督の退任問題が浮上し、心中穏やかでは無かった)

 

今は、「やぶれた」現実を少しずつ受け止め、前に進み始めている。

 

最も重症であった時期は、ファイターズが連敗を繰り返していた8月半でもあった。

幸いにして、そのタイミングで甲子園への遠征があって、球児の懸命なプレーを観たり、僕が“野球観戦の師”と仰ぐ後輩と数日間過ごす時間があったことがものすごく救いだった。

 

その後輩に

自分:「なぜ、ファイターズがこんなにも勝てないのか、教えてくれよ」

 

と問うと

 

こんな答えが返ってきた。

 

後輩:「弱いからです!」

 

自分:「いや、そうだろうけど、どこが悪いとかあるでしょ?」

 

後輩:「選手、監督・コーチに力が無いから負けるんです!」

 

シーズンが終わって冷静に今年のファイターズを振り返ったり、自分自身のその時期を振り返るとその意味が痛いほど良く分かった。

 

弱いから、自分自身や相手に勝てない・・・

 

僕自身、立ち直りを見せかけていた10月末にもう一山あって、この本に相当助けられた。

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栗山監督の著書の中には毎年、翌年の戦いを占う内容が書き記されているが、今回は

 

「やるか、やらないか」

 

と言うキーワードな気がする。

 

この言葉は、過去の著書で紹介をされたことの無い言葉であった。

 

「結果に辿り着く道を踏まぬ者、結果に辿り着かない者、(※者と言うのは選手になる)に対しては容赦なく退ける。」

実際に記されていた訳では無いが、そんなメッセージが活字を通じて伝わってきた。

その後、小笠原道大のヘッドコーチ就任や、「来年は鬼になる」と言う監督の発言が報道されるなど、この言葉が栗山監督の中でキーになっているなと改めて感じた。

 

その反面、こんな言葉も紹介している。

「強くなり過ぎれば必ず折れる」

中国武経七書の『六韜』中で紹介されている言葉だとか。 

それは、“物理的な強さ”だけでなく、“気持ちの強さ”だったり、

例えば、気持ちばかりが強くなってしまったり、強がりが過ぎてしまったり・・・

 

組織で言えば“トップが強くなり過ぎる”、“過度な(強い)緊張状態が続く”と折れた時に再生するとは難しい。

 

「やるか、やらないか」

「強くなり過ぎれば必ず折れる」

 

このバランス感覚が来年、栗山監督の体現する野球の中で発揮されることを切に願う。

 

自分自身の話に戻るが

 

自分が弱き人間であるがために出来ることはある。

 

 

 “「敗」れた”ことを素直に受け止めて、2020年は前向きな漢字がブログで書けること、

ファイターズが今年の「敗」を糧に優勝・日本一になってくれること

 

を信じて前に進んでいきたいと思う。