化学変化に期待する選手達②
前回に引き続き、化学変化に期待するシリーズ
今日は、この選手をクローズアップします。
西村天裕投手
2017年のドラフト2位指名でNTT東日本からファイターズに入団し、1年目の3月30日にプロ初登板を果たすなど即戦力として期待された。
1年目は26試合に登板し、防御率3.52とまずますの数字を残した。
しかし、2019年シーズン登板数は35試合と増えるも、防御率3.83と思うような投球が出来なかった。
なぜ、僕が西村と言う投手に期待するのか?
彼が1年目にオープン戦や序盤に1軍の試合で投げているのを見て、
「この投手はすごい投手になる!」と言う、直感的なものがあった。
世にプロ野球の世界に入団してくる大物と言われる投手は「MAX150何km/h」と言う見出しが踊る。
僕はあまり、この触れ込みをあてにしていない。
過去に怪物と言われた、松坂大輔、ダルビッシュ有、田中将大、などは剛速球だけでなく、プロでも空振りを取ることの出来る“変化球”=伝家の宝刀を持っていた。
松坂であれば、当時の言葉で言うと高速スライダー、ダルビッシュはスライダーを中心に大きく曲がるボール、マー君は入団当時、縦に落ちるスライダーを武器にしていた。
これが、プロでも空振りを取れるボールであった。
今年、先発転向が噂される松井裕樹も、甲子園で記録した奪三振記録(今治西高校戦で10連続奪三振と1試合22奪三振)を引っ提げてプロ入り。
150km近いボールもあるが、何と言ってもスライダーの切れが抜群でプロの選手でも手を焼くボールだった。
(ちなみに、僕が甲子園球場で生で観た投手の中で、もっともすごいと感じた投手です。)
要は、強烈なウイニングショットがある投手がプロで活躍する必須条件だと僕は考えているのだ。
話は戻って、西村が1年目に投じていた縦に落ちるスライダーは、砕けた言葉で言うと、“エグかった”(松坂や田中:松井裕は、さらに凄かったが・・・)
(最速154km/hの触れ込みで)実際の球速は140km/h中盤だったが、ストレートに力があり、スライダーとのコンビネーションで打者を打ち取っていた。
しかし、ストレートの力が徐々に落ちて行き、スライダーの切れを失っていった。
今年の序盤もストレートの力は戻っておらず、フォーク・チェンジアップ系統のボールを多投していた。
「彼もここまでか・・・」
「あんなに素晴らしいスライダーがあるのに・・・」
そんな思いが昨年の序盤に頭をよぎった。
しかし、シーズン後半に、気のせいか少しストレートの力が戻って来た感じがした。
フォーク・チェンジアップ系統のボールも少し磨きがかかっていて、彼への期待感が戻って来た。
僕の独断と偏見なので、来年西村には7回・8回を担って欲しいと本気で思っている。
前提として、クローザーは石川直也を推している。
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7回・8回のどちらかが宮西と考えると、右投手で上がってくるのは、昨年クローザーで頑張ってくれた秋吉と言うことになる。
し・か・し・・・
みなさんも記憶にありませんか?
秋吉が同点の場面で登板すると、打たれると言うジンクス・・・
調べました!
多くはコメントしませんが・・・
こうなると、7回・8回で同点と言うケースは多々あるので、このジンクスを考えると、秋吉だけにそのイニングを担わせるのはなんとなく怖い。
そこで、ストロングポイントはクローザーと遜色ない西村がそこに入ってくれれば、勝利の方程式(落合氏は勝負の方程式と呼ぶ)ができあがる。
そのストロングポイントとは何か。
彼の奪三振率の高さにある。
ファイターズ投手陣で20イニング以上を投じていて、イニングを上回る奪三振率を誇るのは、石川直と西村だけ。
彼本来の力のある真っすぐとスライダーが戻ってきて、左打者に落ちるボールが効果的に使えれば、勝利の方程式に入れる力は十分にある。
逆に課題としてウィークポイントも話していく。
彼に絶対的に必要なのは制球力だ。
細かいコントロールを目指す投手ではないが、こんなデータを抽出してみた。
あまり目にしない数字だと思うので、表の下に注釈をつけたが、
石川や秋吉に比べると、制球力の悪さが目立ってしまう。
K/BBに関しては、奪三振率が高い石川直と比べると大幅に違う上に、単純に9イニングあたりの四死球の数もダントツで多い。
9イニングあたりの被本塁打の数も他の2人に比べると少し高い。
とにかく失投を減らして欲しい。
あれだけパワーピッチングをする投手で被本塁打が多いのは、変化球の投げミスが原因と推測される。
それが無くなれば、
結果的に防御率の改善に繋がるし、何より首脳陣やファンの信頼に繋がる。
中盤で閉塞感が漂う中で、あの力のあるストレートと変化球で三振が奪えれば攻撃に弾みがつく!
逆に言えば、そこでホームランを打たれてしまえば、攻撃の雰囲気が萎んでしまう。
西村がそう言う試合の流れを左右する立場で投げられる投手であって欲しい。
いや、これは僕の独断と偏見なんだ。
絶対そう言う投手になれる!!
石川直や秋吉、宮西・公文の両左腕の中に大きなスパイスとして、中継ぎ陣に化学変化を起こしてくれると言う妄想を禁じ得ない。
熱くなってしまいまして、長文に付き合って頂きありがとうございました。
次回は、石井一成VS平沼翔太の遊撃手争いについてです。